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間接遷移型半導体超格子の圧力による直接遷移化の試み

研究課題

研究課題/領域番号 06650020
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関大阪大学

研究代表者

浅見 久美子  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40110770)

研究分担者 朝日 一  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (90192947)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードGaP / A1P / GSMBE / ストレス効果 / フォトルミネッセンス / X線回折 / 表面偏析 / 熱膨張係数 / ブルーシフト
研究概要

GaP/A1P超格子の発光強度をストレス印加により改善できないかという意図のもとに,GaP/A1P超格子をGaInP層上に成長し,2軸性応力下のフォトルミネッセンス(PL)の挙動をしらべた.試料構造はGaP(001)基板上にGaPバッファ層0.2μm,GaInP層1.7μm,(GaP)11/(A1P)3超格子層0.5μmを成長したものである.試料はガスソースMBE法により次の2シリーズ成長した.(1)Ga_<1-x>In_xP層の成長温度を一定(Tg=530℃)にしてIn組成xを変化させたもの(x=0.03,0.06,0.1),(2)Ga_<1-x>In_xP層のIn組成xを一定(x=0.06)にして成長温度を変化させたもの(Tg=440,470,500,530℃)である.測定はPLとX線回折により行った.
(1)の試料では,In組成比10%までの歪みに対してPL強度の大きな変化は見られなかった.が興味あることは,この超格子は,GaInP層の大きな格子定数の影響を受けて内面引っ張り歪みを感じている(X線回折の測定)にもかかわらず,PLピークはそれには対応せず,無歪み超格子より短波長側に現れることである.この原因としてはIn原子の表面偏析や熱膨張係数の違いによる反り,あるいはストレスによるバンド構造の変化などが考えられる.
In原子の表面偏析の影響を(2)の試料についてしらべた.PL測定の結果はGaInP層の成長温度を低くするに伴いred shiftを示した.このことから,成長温度を低くするとInの偏析が抑制され,引っ張りストレスによる効果が現われることがわかる.しかし,In原子の表面偏析のみで上に述べた現象を説明するには無理がある.それは高温成長(Tg=530℃)の場合,偏析によりGaP/A1P超格子層にGaInP層よりも多くのInを含むという状況が実現しなくてはならないからである.そこで,GaAs上のInAsとInAs上のGaAsでは歪みによりバンド構造がタイプIからタイプIIへ変化する(K.Hirakawa et al.1991)ことを考慮し,この場合にも歪みのバンド構造への影響(ΔEvの変化)をしらべる必要があると考える.これまでに得られた実験結果は,上に述べた2,3の効果が絡み合っているものと考えられる.さらに,SIMSによるIn分布の評価,Tg=530℃以上での成長によるPLピーク位置,GaAsP上へのGaP/A1Pの成長などを計画中である.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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