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縦磁界下の超伝導体内の量子化磁束の運動と電界構造

研究課題

研究課題/領域番号 06650025
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関九州工業大学

研究代表者

松下 照男  九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90038084)

研究分担者 小田部 荘司  九州工業大学, 情報工学部, 助手 (30231236)
古川 昌司  九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (30199426)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード超伝導 / 縦磁界 / 量子化磁束の運動 / 電界構造 / Josephsonの式
研究概要

平板状Pb-In超伝導試料に平行に直流磁界を加えて電流を流したとき、長さ方向にほぼ1mmの間隔で配置した電圧端子で試料表面での電界構造を調べた。このとき十分大きな磁界の下では、ある部位において負の電界、すなわち加えた電流の方向とは逆の方向の電界が生じ、あるパターンが観測された。ただし、直流磁界と電流による自己磁界の比から見積もられる構造周期に比べて試料の長さが十分でなかったことから、構造の周期性は確認できなかった。このことから試料の横方向の電界も合わせて測定すると、電圧状態では試料の横方向にも電界が生じており、縦方向の電界と関連して正負の値を取ることが明らかになった。こうしたことから横方向の電界がホール効果によるものではなく、円柱状超伝導試料の場合と同様に磁束線の運動によるものであると結論される。結果的には電界についてのJosephsonの式が成立せず、電界はE=B×ν-gradφ(ただしBは磁束密度、νは磁束線の速度)の形に与えられることが理論的に示される。ここでφは単純な静電ポテンシャルでなく、磁束線の運動による誘導電界を与えるスカラーポテンシャルである。負の電界を与えるのがB×νである一方で、エネルギー損失に関与するのは-gradφの項である。なお、電圧状態における全体的な微分抵抗率は大まかには磁界の増加とともに増大し、定性的に横磁界下のBardeen-Stephenモデルに合う傾向にある。
電流密度をずっと増加させていくと、臨界電流密度を超えて抵抗状態となり、さらに増加させていくと再び電気抵抗のない状態に戻る現象が初めて観測され、その再現性を確認した。ただし、こうした現象がどのような機構で起こっているのかについては明らかになっていない。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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