研究課題/領域番号 |
06650051
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山田 実 金沢大学, 工学部, 教授 (80110609)
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研究分担者 |
桑村 有司 金沢大学, 工学部, 助手 (10195612)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 半導体光変調器 / 半導体光スイッチ / 電子空乏化 / 電界効果 / 光コンピューティング / 光エレクトロニクス / 光情報処理 |
研究概要 |
1.平面型光強度変調器の開発 1)電子空乏化による光変調の理論解析:電子空乏化による光吸収増加のメカニズムとしては電子数変化、スクリーニング効果、電界効果の3つの現象が関与しているが、平面型素子の最適設計としては電界効果を利用するほうが望ましい。また、電界効果の理論解析では、電子緩和効果を含めるために新たに「微視的な密度行列」を提案して従来の密度行列の手法を改良し、電界効果を解析した。電界がなくても光吸収端より低いエネルギー側で観測される「テイル」状の吸収特性は電子緩和効果によるものであることがわかった。また、本理論解析は実験データをかなり正確に記述でき、光変調素子設計のための基礎理論が確立できた。 2)平面型光強度変調器の試作:pn^-n:GaAs基本構造を19個積層したEDAC変調素子を同基板上に縦6×横6個、2次元配列してアレー状光変調器を試作した。これまでの2次元集積化技術の問題点としては、各素子間の電気的絶縁性が悪いことや複数の素子への電気配線方法が確立されていないことであった。素子間の電気的絶縁性を高くするため、機械的に溝を堀り素子間を電気分離するプロセス法の開発したり、使用する基板をCrドープ基板からn型基板に変えることなどで、素子間の抵抗を数百kΩまで高くすることができた。一方、不純物拡散法を用いて光変調素子を試作し、消光特性としては5Vの電圧変化で60%程度の消光を得た。また、電気配線を行う方法として配線を施しておいたガラス基板を別に用意し半導体基板と張り合わせる技術を開発し、100個程度の素子への配線が可能となった。これらの成果を利用して大規模集積化した平面型光変調器を試作することと、集積化した光強度変調器を用いて光論理演算の試行実験を行うことが今後の課題となる。 2.共振型光変調器の検討 誘電体多層膜を用いて任意の波長特性をもつ光フィルタの設計法を提案した。さらに広い波長帯域で共振する光変調器の可能性について検討している。
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