研究課題/領域番号 |
06650085
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
渡部 修 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (80111368)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 積層ゴム / 混合法 / 有限要素法 / 構造解析 / 三次元解析 / 応力解析 / 超弾性体 |
研究概要 |
高速増殖炉などの重要構造物に免震技術を適用するためには、免震要素として使用される積層ゴムのばね機能や減衰機能が保持できる限界など、積層ゴムの力学的特性を精度良く評価することが必要である。これにより、地震荷重などの種々の荷重に対する挙動の予測、安全裕度の評価、合理的安全率の設定ガ可能になる。これまでは、破断実験を含む実験的検討により、積層ゴムの力学的特性を評価してきたが、数値シミュレーションにより積層ゴムの挙動を高精度で模擬できれば、より簡便に力学的特性が評価でき、要素設計の作業が大幅に合理化できる。しかし、既存の汎用解析コードでは、積層ゴムが非常に大きな体積変化やゆがみを受けた場合の計算ガ困難であり、新たな解析コードの開発が望まれている。本研究の目的は、三次元の実器の積層ゴムの破断付近までの挙動を模擬し得る有限要素解析コードを開発し、以下の知見を得た。 (1)2次元平面ひずみ解析において、混合法の適用によって応力分布、軸力の数値解を改善することができた。LBB条件を満足する8節点変位1節点圧力要素の解析結果をLBB条件を満足しない4節点変位1節点圧力要素で良好に近似できた。8節点要素は複雑な積層ゴムの解析では要素形状が不安定になって大変形域までの安定した解は得られないのに対し、4節点要素は安定した解を得た。 (2)積層ゴムを低次要素を用いた混合法により解析し、積層ゴムの特性を明らかにした。挿入された鋼板が軸方向の圧力をモデル全体に拡散しせん断変形を妨げることなく剛性を上げていることを示した。 (3)3次元問題において鋼板の塑性変形を考慮できる混合形有限要素解析コードを開発した。数値シミュレーションを実施した結果、変位に対して8節点双線形要素、圧力に対しては定数モデルを用いた有限要素が、他の高次要素に比べ、安定した解となることがわかった。またせん断変形と共に、垂直荷重が加わった場合の応答を検討した他、2次元問題との比較を行った。
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