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ADIの極高サイクル疲労におけるフィッシュアイ型き裂進展挙動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06650091
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機械材料・材料力学
研究機関北海道大学 (1995)
東京工業大学 (1994)

研究代表者

中村 孝  北海道大学, 工学部, 助教授 (30237408)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードFatigue / Stress Inteusity Factor / Fracture Mechanics / Fractography / Fish-Eye / Casting Defects / Austenpered Ductile Iron / Stress Intensity Factor / Fracto graphy / Austempered Ductile Iron
研究概要

本研究はADIの10^7回を越える領域でのフィッシュアイ疲労破壊機構について検討したものであり、高応答引張疲労試験装置の開発、10^8回までの多数の疲労データの取得、フィッシュアイ破壊した試験片についての破面および表面観察、の3項目を中心に行なった。開発した疲労試験装置は、負荷荷重精度±1%以内、応答性120〜200Hzの性能を達成した。この装置により、10^8回の試験が6〜10日の短期間で取得可能となった。S-N曲線は10^6回〜10^7回にかけて水平部を生じた後、さらに長寿命域で再び下方に折れ曲がる挙動を示した。10^6回以下の短寿命域は表面を起点とする破壊であり、10^7回以上の長寿命域は内部を起点とするフィッシュアイ破壊であった。競合リスクモデルによる信頼性解析により、両者の寿命分布特性が全く異なることが示された。表面観察により、10^7回以上の領域でフィッシュアイ破壊した試験片には表面き裂の停留が見出された。破面観察により、フィッシュアイき裂はこの材料のΔK_<th>より小さいΔK領域でも進展していることが明らかとなった。特にこの破面には、表面を起点とする破面には見られないオーステナイトとフェライトの微細層状組織の痕跡が強く残されていた。起点の欠陥投影面積から求めたΔKを使い、従来のき裂進展則に基づいて寿命を推定した結果、表面破壊の寿命はほぼ予測できるが、フィッシュアイ破壊の寿命は実測値よりはるかに小さくなった。以上から、ADIにおける表面破壊からフィッシュアイ破壊への移行は表面き裂の停留によるものであること、フィッシュアイき裂はかなり低い応力でも停留しないこと、フィッシュアイ形成には表面き裂とは異なる破面形成機構が存在することなどが明らかとなった。特にフィッシュアイき裂進展は従来のき裂進展則から類推されるより、はるかに低速である可能性が見出された。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 中村孝: "ADI材における高サイクル疲労寿命分布とSN曲線の2段折れ曲がり現象の相関" 日本機械学会 実製品の信頼性創成技術シンポジウム講演論文集. 940-27. 208-213 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中村孝: "ADI材の極高サイクル域におけるフィッシュアイ形き裂進展機構" 日本機械学会 材料と構造物の強度と破壊シンポジウム講演論文集. 940-34. 39 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中村孝: "ADI材の10^6回時間強度に及ぼす初期欠陥分布および危険体積の影響" 日本機械学会 第72期通常総会講演論文集(II). 95-1. 228-229 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] NAKAMURA,Takashi: "Relation between High Cycle Fatigue Life Distribution of ADI and Its Unique SN Diagram with the Second Drop" Proceedings of the JSME Symposium(Tokyo). No.940-27. 208-213 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] NAKAMURA,Takashi: "Mechanism of Fish-Eye-Type Crack Propagation in Very High Cycle Fatigue of Austempered Ductile Iron" Proceedings of the JSME Symposium(Fuji). No.940-34. 39 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] NAKAMURA,Takashi: "Effect of the Initial Defects Distribution and Hazard Volume on the Fatigue Strength at 10^6 Cycles of ADI" Proceedings of the 72nd JSME Spring Annual Meeting (Tokyo). No.95-1. 228-229 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中村 孝: "ADI材における高サイクル疲労寿命分布とSN曲線の2段折れ曲がり現象の相関" 日本機械学会 実製品の信頼性創成技術シンポジウム講演論文集. 940-27. 208-213 (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 孝: "ADI材の極高サイクル域におけるフィッシュアイ形き裂進展機構" 日本機械学会 材料と構造物の強度と破壊シンポジウム講演論文集. 940-34. 39- (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 孝: "ADI材の10^6回時間強度に及ぼす初期欠陥分布および危険体積の影響" 日本機械学会 第72期通常総会講演論文集(II). 95-1. 228-229 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中村孝,金子真,神保勝久,永井文雄: "ADI材の極高サイクル域におけるフィッシュアイ形き裂進展機構" 日本機械学会 材料と構造物の強度と破壊シンポジウム講演論文集. 940-34. 39- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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