研究課題/領域番号 |
06650160
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
原田 正躬 埼玉大学, 工学部, 教授 (30008867)
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研究分担者 |
宮地 隆太郎 埼玉大学, 工学部, 助手 (00008872)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 流体潤滑 / 乱流潤滑 / 油膜速度分布 / 乱流遷移 / 回転流体 |
研究概要 |
当初の研究実施計画にもとづいて、以下のことを実施した。 (1)従来からある高精度の軸受実験装置(空気軸受支持、回転数10〜5,000rpm、回転ふれ0.05μm)の供試部分を(1)直径が80mmのステンレス製の回転軸とガラスの固定円筒とからなる回転二円筒に改良し、回転二円筒間(隙間10〜500μm)の流れが計測できるものにした。また、(2)軸の端面のふれも±1.5μm以内になるように製作し、この面に、一定の隙間(20〜500μm)を隔ててガラス製の円盤を対向させ、ガラス面を通して、回転二円盤間の流れの観測・計測もできるようにした。また、落射蛍光顕微鏡に、CCDカメラ、ディスプレイ等を設置した。 (2)供試流体に蒸留水を用いて実験装置を作動させ、(1)回転円盤間の流れに硫酸バリウムの微粒子(約5μm)を添加し、流線の観測を行うことができること、さらに、(2)回転円筒間の流れに蛍光粒子を添加し、ストロボ発光あるいは連続発光によって供試部分を照射することによって、顕微鏡テレビ装置を用いて粒子を追跡することができることを確認した。 この装置を用いて、観測・測定を行った結果、以下の知見をうることができた。 (3)回転円盤間の流れに生じる遷移渦を従来の試験装置よりも明瞭に観測することが出来た。これによって得られた乱流遷移に対する臨界レイノルズ数は、エクマン数によって一義的に整理され、理論計算結果ともよく一致する。 (4)低速度領域(層流領域)における流れの速度は、計算結果とよく一致する。 (5)乱流域を含む高速度領域では、蛍光粒子の動きを顕微鏡で拡大するために、その倍率に応じて、見掛上、粒子の速度が極めて速くなるとともに、輝度が低くなり、測定が困難になる。高速度のシャッターおよび高輝度の光源が得られればこの領域の測定が可能である。
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