研究課題/領域番号 |
06650201
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菊山 功嗣 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023192)
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研究分担者 |
朝倉 栄次 名古屋大学, 工学部, 助手 (90135327)
長谷川 豊 名古屋大学, 工学部, 講師 (20198732)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 層流境界層 / 不安定化 / ゲルトラ渦 / コリオリ力 / 凹面 |
研究概要 |
凹面上に生じる層流境界層は流線の曲がりによる遠心力の効果を受けてゲルトラ渦が発生し、不安定化の一因となるが、さらに流路回転によるコリオリ力、流れ方向の圧力勾配が作用する場合のゲルトラ渦発生条件について、ナビエ・ストークス方程式から誘導した変動方程式を用い、Blasius形の速度分布を持つ流れに対して、種々の境界条件を与え、それに対する固有値問題として数値解析を行い以下の結論を得た。 1.圧力勾配の無い曲面上の流れにコリオリ力が作用するとその方向によってゲルトラ渦の発生条件は大きく変わる。すなわち、コリオリ力が遠心力と同じ方向に働くとゲルトラ渦が発生しやすくなる。特に、流路の回転を表す無欠元パラメータがある値以下になるとコリオリ力が支配的となり、流路壁面の局率の影響は著しく減少するため、凸面上においても理論上はゲルトラ渦が発生することが判明した。 2.境界層流れに圧力勾配が作用するとゲルトラ渦の発生条件は圧力変化が無い場合と異なる。順圧勾配の場合には層外の流れは加速されるため、不安定化には強い曲率が要求される。しかし逆圧力勾配において、さらにコリオリ力の影響を受けると流れの不安定化は促進され、曲率の小さい曲面においてもゲルトラ渦の発生条件を満たす。 今後は現在準備中の実験装置を用いて上記の数値解析の結果を実験的に確かめたい。またT-S波(トルミーン・シュリヒティング波)の発生に及ぼすコリオリ力の効果を理論的に明らかにする必要がある。
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