研究課題/領域番号 |
06650318
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
大口 國臣 茨城大学, 工学部, 教授 (50037868)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 電力変換回路 / コンバータ / 波形ひずみ / インバータ / 波形ひずみ率 / 相間リアクトル / 二重化 |
研究概要 |
現在の電力用スイッチングデバイスの能力の制約から、超大電力変換回路には、(1)500Hz以下の低いスイッチング周波数で動作し、(2)しかも、低ひずみ波形を発生できる、ことが要求される。 この要求に対応できる電力変換回路として、電力系統周波数と同一周波数、すなわち、50または60Hzで動作する中性点クランプ(NPC)方式三相コンバータに、その3倍周波数(150または180Hz)で動作する単相NPCコンバータを付加した新方式を提案した。提案方式はこのような低周波動作ではあるが、その電圧波形ひずみ率は10.7%となり、従来の6ステップコンバータの場合の約1/3に減少する。さらに大電力化するために、二重化する場合には波形ひずみ率は5.1%、四重化する場合には2.6%と非常に小さくなる。 このように、提案方式の波形は従来方式に比べて著しく良くなるが、回路構成がいくらか複雑化する欠点がある。そこで、二重化システムにおいては、2台の三相コンバータで1台の単相コンバータを共用する簡単化回路を考案した。この回路でも先の二重化回路と同一の良好な波形を得ることができる。このような利点がある反面、簡単化回路では、単相コンバータの動作周波数が系統周波数の9倍になる欠点がある。したがって、この方式は、450Hzまたは540Hz動作が許容されるような中容量変換装置に実用性がある。 この研究では、超大電力変換のための基本回路方式だけを検討し、その有効性を理論的・実験的に明らかにした。しかし、提案回路を適用した超大電力変換装置を実現するには、(1)大電流化するための装置並列接続技術、(2)スナバ回路とスナバ電力の回生、(3)ゲートドライブ回路など多くの課題が残されている。引き続き、これらの問題解決に向けて研究を継続したい。
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