研究分担者 |
阿部 貴志 長崎大学, 工学部, 助手 (30222649)
泉 勝弘 長崎大学, 工学部, 助手 (50128154)
樋口 剛 長崎大学, 工学部, 助教授 (50156577)
辻 峰男 長崎大学, 工学部, 助教授 (80145218)
小山 純 長崎大学, 工学部, 教授 (00037920)
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研究概要 |
電力系統に接続されたインバータ機器は,電源電圧と位相情報に基づいて動作している。太陽光発電システムも系統連系を行うときにはこれらの情報を必要とし,正確な位相情報が得られなければ,発電電力に対して多くの電流が流れ送電損失が大きくなる。しかし,電力系統のインダクタンスや系統に接続された他の機器による電圧波形歪みや位相遅れのため,太陽光発電システムは正確な電源情報を知ることは難しい。 そこで,系統から直接位相を検出するのではなく,最小次元オブザ-バにより電源情報を推定する新しい方式を開発した。このシミュレーション結果により,系統の位相とその推定値が異なっていても速やかに系統の位相が推定できることを確認し,さらにステップ状に電源位相が変化しても追従できることを確認した。 従来,太陽光発電の最大電力点追従制御は,常に太陽電池両端電圧の小刻みな変動を行い,その前後の値を比較することにより最大電力点に到達していた。この方式では,最大電力点に到達はできるが,変動を常に行っているため太陽光が一定であっても発電電力が脈動し,大きな照度の変化が有ったときには追従が遅い欠点があった。 本研究では,現在の動作点と微小変異によるその前後の計3点の電力を用いて最大出力を得る方式を開発した。これは電力曲線を2次関数で近似する方式であり,1回の演算で最大電力点近傍に達することが可能で,端子電圧脈動の回数を大幅に縮小できる。この方式と最小次元オブザ-バによる電源位相推定を組み合わせた実験装置を製作した。これを使った実験結果により,速やかに最大電力点に追従することと,従来方式に比較してはるかに少ない脈動であることを確認した。
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