研究課題/領域番号 |
06650333
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 北海道工業大学 |
研究代表者 |
西谷 健一 北海道工業大学, 工学部, 教授 (30002033)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 電力系統 / 系統運用 / 系統計画 / 状態推定 / 経済負荷配分 / 起動停止計画 / 階層システム / エネルギー貯蔵システム |
研究概要 |
本研究は、大規模系統における階層化構造の確立を目指し、典型的な問題に対して階層化アルゴリズムを開発しようとするものであった。最初の課題として、瞬時運用問題の内状態推定機能に着目し地域分割手法に対して検討を加えた。当初の見通しの通り、分解協調原理の内目的協調法の適用によって優れた収束特性が得られ、階層構造の構成法が明かとなったが、更に各部分系統における簡略化手法により、地域間協調のための情報伝送量が大幅に削減されることとなった。次には短期運用計画の典型的な例である、日間の発電機負荷配分問題、特に動的負荷配分に関して階層化アルゴリズムを確立した。この手法は、各発電機を逐次最適化しまたクーンタッカー条件の有効利用の結果、極めて実用性に優れたものとなっている。更に、エネルギー貯蔵システムを含む運用計画に対して両者の協調を図る手法を開発し、特に電源の大規模化が進む中でエネルギー貯蔵システムの果たす役割の大きなことを明らかにした。発電機の起動停止計画に対しては、時間分割の後協調を図る基本構想の下で、初めに1週間程度の短期計画に対しモデル分割に基づく階層構造を実現した。その後中・長期計画との協調を目指し、そのための計画決定アルゴリズム、及び具体的な協調手法を確立した。すなわち燃料使用量の制約を想定し、発電機運用の適切な仮定により実運用に有効なアプローチを開発した。最後に短期、中期の計画においては、不確定な要因が多くファジィ理論の導入が有効と考えられ、貯水池の運用問題に対して新たな形の階層化構造を実現した。更に分散型最適化手法の典型であるホップフィールドニューラルネットの適用により、起動停止問題に関し発電機出力をも同時に最適化可能な有効なアルゴリズムを開発した。以上本研究では、各種の系統運用計画に対する具体的な階層化構造を明確化し、各アルゴリズムは実用化が大いに期待されることとなった。
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