研究課題/領域番号 |
06650337
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
三木 一郎 明治大学, 理工学部, 教授 (20130833)
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研究分担者 |
久保田 寿夫 明治大学, 理工学部, 助教授 (10170036)
松瀬 貢規 明治大学, 理工学部, 教授 (40061999)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ベクトル制御 / 特性算定 / 誘導機の電気的定数 / 定数のチューニング |
研究概要 |
三相誘導電動機の特性算定用電気的定数を求めるための手法として、JEC準拠法(A法、励磁インピーダンスを求める際に1次漏れインピーダンスを考慮する方法)を採用した。これは主に簡便であるとの理由による。また、ベクトル制御系に使用される定数を求める方法は、本研究では新たに開発したオートチューニング(B法)によることにした。この手法は、チューニング信号を与えることによってベクトル制御時と類似な誘導機の動作状態において非常に精度良く定数を求められるものであり、本研究の成果の一つでもある。これらの手法によって、各々の電気的定数を求め、両者の定数を使用して負荷特性算定を行った。また、ベクトル制御系を構成し、制御性能に関するデータを収集した。これらについてはシミュレーション、実験とも行い、精度の検討に用いた。その結果、A法で得られた定数でベクトル制御を構成した場合、瞬時トルクは多少悪化するが、入出力トルクの線形性はほぼ維持され、ベクトル制御が良好に立ち上がるための適切な定数にはある程度の幅があり、負荷特性算定用定数でも有効な場合があることが明らかになった。また、B法により得られた定数で負荷特性算定を行うと、電動機の定格出力付近までは算定値は実測値に比較的良く一致するが、それ以上では誤差が顕著になることがわかった。両定数値の中で大きく異なるのは1次と2次の漏れリアクタンス値であり、チューニングにより得られた漏れリアクタンス値が負荷特性用定数値のそれより2倍程度大きい結果となった。この主な原因の一つは、チューニング時に電動機に与える信号、すなわち誘導機内部の動作状態の相違によるものと考えられる。さらに、本研究では、固定子鉄損を無視してベクトル制御系の定数を求めているので、この影響も含まれている。固定子鉄損を考慮することにより、ベクトル制御系の定数をさらに精度良く求める研究は今後も引き続き行っていく予定である。
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