研究課題/領域番号 |
06650453
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東京工業大学 (1995) 千葉大学 (1994) |
研究代表者 |
美多 勉 東京工業大学, 工学部, 教授 (60092102)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | H_∞制御 / 非標準問題 / H_∞サーボ系 / デスクリプタシステム / スペクトル分解 / H∞制御 / サーボ素 / 零点 |
研究概要 |
現代制御理論の反省の上にたって構築されたロバスト制御理論の中核としてH_∞制御が近年盛んに応用されている。しかし、H_∞制御理論適用のための前提条件はしばしば満たされず、応用時に大きな障害となっている。これは 1. G_<12>(s)、G_<21>(s)の零点条件が満たされない 2. D_<12>、D_<21>のランク条件が満たされない でまとめられる。第1項が問題になる典型例としてサーボ問題があり、第1、2項が問題になる場合として実プラントの入出力点の配置の不揃い等がある。 本研究はまず不安定重みを導入してロバストサーボ系を構成する問題を取りあげ、色々な角度から検討した。すなわち、 a. 実閉ループ系が安定である場合を実質安定と定義し、実質安定を確保し、かつ、制御器が内部モデルを持つための十分条件を与え、これらの条件下でH_∞制御器を導出した。 b.次に制御器が必ずしも内部モデルを持たない場合にもH_∞制御問題が解けることを示し、その解を導いた。 c. 実質安定で、且つ、評価伝達関数が安定である場合を改めて総合安定と定義し、総合安定が達成される系の構造を調べた。 また、第2、3項の問題に対応して以下の結果を得た。すなわち、 d. D_<12>、D_<21>がフルランクではあるが、冗長度を持つ場合のH_∞制御、H_2制御に解を与えた。 e. これらがフルランクでない場合について、デスクリプタ形式を導入し、スペルトル分解問題を解いた後、H_2制御とH_∞制御問題に対する解を与えた。 a.〜c.の成果はH_∞サーボ理論をさらに展開していくため、d.〜e.は、一般の非標準H_∞制御、H_2制御を展開していくため基礎となるとともに、産業応用の場面でも有効に利用されつつある。このことに対応して f. 前提条件が絡みあった複雑な問題として、電力系統のロバスト周波数制御を取り上げ、そのH_∞制御器の構成手順を示した。
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