研究概要 |
研究の対象とした検出器は,非破壊検査用X線検出器と陽子線ビームプロファイルモニタである。 A.非破壊検査用X線検出器 1.PL法施行により,ベルトコンベヤ-上の製品等の異物混入検査用として,低価格の1次元X線ラインセンサの開発が要望されて来ている。この目的に対してアモルファス シリコン リニアセンサは最も有望な検出器である。新しく製品となった富士ゼロックスFIE-111(300μmピッチ,640ch)は191mmの長さを持つ。これにCsI(Tl)シンチレータを張り付け,検出器とし,X線非破壊検査のための基礎実験を行った,Cuターゲットを用いたX線発生装置を20kV,40mAで使用し,66ms/lineの高速読み出しで透過画像が測定できた。 2.新日鐵製のセンサのテスト 新日鐵製リニアセンサUA4302を入手し,光を用いた形状測定器としての応用実験を行い、有用な測定システムが製作できることを実証した。これを放射線測定器に採用するには光電面がフラットなものを製作依頼すればよいが、経費の点で実現していない。 B.がん治療用陽子線ビームプロファイルモニタ 富士ゼロックス製FIEC-8M256SPL(125μmピッチ,2048ch)に,蛍光体のGd_2O_2Sシートを張り付け,陽子線モニタとした。筑波大学陽子線医学利用研究センターでシステムのがん治療用の線量分布測定テストを行った。CsI(Tl)も使用できる。陽子線はパルスで入射するので,5パルス中4パルスで測定ができる様になっている。バックブランドの自動補正,移動平均後の感度補正が自動的に行える実用システムが製作できた。
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