研究課題/領域番号 |
06650486
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
相良 節夫 福岡工業大学, 工学部, 教授 (60037679)
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研究分担者 |
江口 三代一 福岡工業大学, 工学部, 助教授 (50176765)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 非線形系 / 適応制御 / パラメータ推定 / 線形積分フィルタ / 多項式近似 / 線形化補償 / 安定性 / 非線形システム / モデリング / 連続系の同定 |
研究概要 |
我々の提案する方式は、非線形システムを同定し、適応制御を行うが、同定結果を用いて非線形システムを線形化し、線形制御装置を用いて広範囲にわたって精度の良好な制御を行うものであり非線形性の強いシステムに対しても有効な方法である。 非線形性の本質は、2次の非線形微分方程式の中に組み込めるので、その係数が状態の多項式で記述されるものとして、その係数を我々がこれまで開発した積分線形フィルタを用いて同定し、その有効性を確認した。さらに、3次以上の高次系に対しては2次系のみ非線形と考え、他は1次以上の線形とみなす方法により、3次以上の高次非線形系に対しても有効に推定ができることを確かめた。その結果を用いて、PID制御装置のパラメータを適応的に変化する方法を取り扱ったが、システムのパラメータの変動が急激でなければ十分追従できることが判明した。しかしながら、システムが安定な系から不安定な系に変わるような場合は、安定な制御を行うことができない場合があった。そこで、線形化すべきシステムをまず考えて、そのシステムは安定な系であるようにして推定する部分はそのシステムの差の部分を推定するようにすることにより、その不安定性へ及ぼす影響を軽減することができた。また、モデル化誤差の影響についてシュミレーションにより検討したが、このような方式を用いることにより解決することができた。 実際のシステムとして火力発電所の給水加熱器を対象として、本方法を適用した。給水加熱器において重要なパラメータは等価熱容量であるが、それをオンラインで同定し、線形化補償を行った。同定のための試験信号として、M系列信号の振幅を正規乱数で変化させた信号を用いることにした。これにより、振幅一定のM系列信号より、非線形の振幅依存性の強いシステムに対してはこの信号が有効であることがシュミレーションにより確認できた。
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