研究課題/領域番号 |
06650496
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
大賀 宏行 東京都立大学, 工学部, 助教授 (40152061)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | モルタル / 急速塩化物透過性試験 / 配合条件 / 高炉スラグ微粉末 / 初期水中養生期間 / 養生温度 / 細孔量 / 水和 |
研究概要 |
コンクリートはセメントの水和により硬化し、所要の性能を発揮することから、所要の性能を得るまでに時間がかかること、配合条件のみでなく、養生条件や環境条件に強度および耐久性は大きく影響を受けること等の欠点も有している。そのため、コンクリートの配合設計を行う際には、初期の養生条件、環境条件を考慮し、長期にわたるコンクリートの耐久性を予測することが必要となる。本研究は、コンクリートの劣化現象を塩害に限定し、これら劣化現象に及ぼす配合条件及び養生条件の影響を定量的に評価し、コンクリートの耐久性を基礎的に評価することを目的として行った。配合条件及び養生条件の影響をコンクリートの細孔量とセメントの水和度で代表される物理化学的指標を用い定量化し、これらの物性値とコンクリートにおける塩化物の移動現象との関係を明らかにした。 水セメント比3水準、高炉スラグ微粉末の置換率4水準の配合条件のモルタルを作製し、初期の水中養生期間3水準、養生温度3水準の養生条件下に暴露した。各養生下におけるモルタルの塩化イオン透過性を設備備品として購入した急速塩化物透過性試験装置を用いて測定した。各養生下におけるモルタルの細孔量を水置換法により測定するとともに、結合材の水和度の測定も行った。 初期の水中養生期間が2日と短い場合には、高炉スラグ微粉末の置換により塩化物の透過性は増大するが、7日以上水中養生期間をとることにより、高炉スラグ微粉末の置換率の増加とともに塩化物透過性は低減された。この傾向は10℃から30℃までの初期養生温度において認められるが、温度が低いほど置換率の影響は顕著である。モルタルにおける塩化物の透過性は、セメントの水和度及びモルタルの細孔量により定量的に評価できることが明らかとなった。
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