研究分担者 |
本田 悟 福岡大学, 工学部・建築学科, 助手 (70181550)
江本 幸雄 福岡大学, 工学部・土木工学科, 助教授 (50090882)
椎葉 大和 (椎場 大和) 福岡大学, 工学部・建築学科, 教授 (30103782)
大和 竹史 福岡大学, 工学部・土木工学部, 教授 (90078650)
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研究概要 |
今までに収集したシリカフュームを用いて,形態や化学成分が異なるシリカフュームが流動性に及ぼす影響を材料の投入方法や練混ぜ時間と関連させて検討を行うとともに,凍結融解試験と硬化コンクリート中の気泡分布測定を行い,シリカフュームコンクリートの耐凍害性を練混ぜ方法と気泡径分布の観点から統合的に評価することを目的とした. 本研究で得られた結果を要約すると以下のようになる。 1.水結合材比35%以上のNon-AEコンクリートは,シリカフューム混入率の増加とともに耐凍害性は著しく低下した.耐凍害性が優れると判断される限界水結合材比は25%程度であり,これ以上の水結合材比では適切な空気を連行させることが必要である. 2.水結合材比55%程度のシリカフュームコンクリートで十分な耐凍害性を得るために必要な空気量は,混入率10%では空気量6%程度,混入率20%では薬8%程度の空気量が必要となり,無混入に比べ2%〜4%程度多くする必要がある. 3.気泡間隔係数は,水結合材比が小さくなるほど大きくなり,さらに水結合材比35%以上では,無混入に比べシリカフュームを混入した方の気泡間隔係数はやや大きくなる傾向を示した. 4.4%程度の空気を連行した低水結合材比のシリカフュームコンクリートは,練混ぜ時間に拘わらず耐凍害性に優れるが,水結合材比55%では練混ぜ時間によって耐久性指数は最大で2倍程度異なる. 5.硬化コンクリートの細孔構造は,シリカフュームの混入と水結合材比の低下により緻密化されるが,練混ぜ時間による影響はほとんど認められない. 6.気泡組織は,シリカフュームの混入により,200μm以下の小さな気泡が減少し,500μm以上の大きい気泡が増加する. 7.シリカフュームコンクリートの気泡径分布は,練混ぜ時間180秒の時が気泡の総個数が最も多く,小さな径の気泡も増加し気泡間隔係数は減少し,練混ぜ時間により異なる.
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