研究課題/領域番号 |
06650530
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
|
研究機関 | 大同工業大学 |
研究代表者 |
水澤 富作 大同工業大学, 工学部, 教授 (60113081)
|
研究分担者 |
酒造 敏廣 大同工業大学, 工学部, 助教授 (90137175)
事口 壽男 大同工業大学, 工学部, 教授 (60047305)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 剥離挙動 / 剥離パターン / 積層板 / 不完全接着 / 衝撃応答 / 繊維強化型複合材 / 接着モデル / 繊維強化型複合材料 / 接着層 / 繊維強化複合材 / 初期損傷 |
研究概要 |
本研究では、不完全接着した繊維強化型積層複合板の剥離挙動について研究を行った。ここで、提案した剥離モデルは、積層間にエポキシ樹脂などの接着層(ボンド層)を仮定している。接着層または繊維強化層に初期損傷を持つ逆対称クロス・プライ積層板の弾塑性応答解析を行い、接着層の剥離伝播挙動や剥離進展特性について明らかにすることを目的としている。 平成6年度と7年度の研究から得られた主な成果を示すと、以下のように纏められる。 1.面外荷重を受けるエポキシ樹脂で接着し多層構造に設計された繊維強化型積層複合板の剥離挙動は、接着樹脂(ボンド層)の面外せん断強度に大きく依存し、またその大きさにより剥離伝播性状にも差異が見られた。特に、周辺固定され、2層から成る逆対称クロス・プライ積層板の剥離挙動は接着層のせん断強度に大きく依存し、せん断強度の低下により、時間の経過とともに接着層の剥離が固定辺周辺に沿って急激に伝播し、板中央部に進展することが明らかになった。接着層のせん断強度を大きくすると、固定辺から楔形に剥離が板中央部に向かって伝播して行くことが明らかになった。 2.衝撃荷重を受ける繊維強化型積層複合板の剥離挙動に与える初期損傷(局部的な不完全接着)の影響について検討を行い、接着層(ボンド層)の剥離伝播挙動や剥離進展特性について明らかにしている。これにより、接着層に局所的な初期損傷(不完全接着)を持つ場合には、その損傷位置により、かなり異なった剥離挙動が示される。不完全接着部の周辺に局部的な応力集中が見られ、剥離がその周辺部から進展してくる。一方、ボンド層を挟む繊維強化層には、強化繊維委方向と垂直な応力が卓越し、時間の経過とともに強化層の塑性化も生じてくることなどを明らかにしている。また、繊維強化型積層板で補強されたコンクリート床版の剥離応答解析を行いその剥離伝播性状について検討を行った。
|