研究課題/領域番号 |
06650561
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今本 博健 京都大学, 防災研究所, 教授 (20025943)
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研究分担者 |
武藤 裕則 京都大学, 防災研究所, 助手 (40263157)
石垣 泰輔 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70144392)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 汽水湖 / 海水交換 / 潮流 / 現地観測 / 水理模型実験 / 数値解析 / 模型実験 |
研究概要 |
汽水湖における海水交換は、地形、潮汐、海への開口状態および流入河川条件などによって影響されるため、その機構は非常に複雑である。本研究では、京都府北部の久美浜湾を対象とし、水理模型実験、現地観測および数値計算により得られた結果を用い、汽水湖における潮流の流動特性を把握し、その結果から汽水湖の海水交換特性を検討した。その概要は、以下のようである。 水理模型実験法による検討では、平面水槽(5mX10m)内に設置したフル-ドの相似則に基づく水平縮尺1/1000、鉛直縮尺1/200の歪み模型を用いた。実験では、現地の水深1,3,5,7,9mに相当する深さに抵抗板を有するトレーサを用い、深度別の流動を可視化した。その結果、湾口付近の潮流が支配的な領域では深度よる差異は見られないが、湾奥部分では深度による流動の違いが検出された。また、海水交換は湾口部を中心に行われており、湾奥部ではあまり行われていないことから、地形による影響が大きいことが知れた。一方、数値計算法による検討では、模型を対象としたADI法による二次元単層の潮流計算を行った結果、係数および境界条件を適切に設定すれば、実験結果の流況パターンと定性的に一致する結果を得るが出来た。しかしながら、渦のスケール、流速などは、実験結果に比して値が小さくなっており、定量的には問題が残る結果となった。 現地観測で得られた、水深、水温、塩分、流速の計測結果および漂流板追跡結果を用いて湾内における潮流の流動特性および海水交換特性について検討した。その結果、潮流が卓越する湾口部では実験結果と同様の結果が得られるが、湾奥部での結果には差異が見られ、結論として、密度や風に起因する現象を考慮することの重要性が指摘された。
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