研究課題/領域番号 |
06650696
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 名古屋大学 (1995-1996) 椙山女学園大学 (1994) |
研究代表者 |
谷口 元 名古屋大学, 工学部, 教授 (10115595)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 病棟 / 老人施設 / 生活行動 / ベッドルーム / 満足度 / 什器設備 / プライバシー / コミュニケーション / 老人ホーム / 療養施設 / POE / 生活環境 / X^2検定 / 生活施設 / 収容 / 平面型 / パビリオン / 日課 / 自由時間 / 管理 / 室配置 |
研究概要 |
「24時間生活施設」に該当する各種の施設を横断的に考察し、建築平面の類型化を行った。また現在見られる建築形態の獲得過程を計画史的に把握した。その結果建築種によらず、管理の強化が求められる程求心的な室配置が採用され、一方生活を重視する程分散的な室配置がなされる傾向にあることがわかった。 病室や居室など入所者の寝室に割り当てられている個室的空間、デイルーム・食堂・娯楽・談話室などのような公的空間、また浴室・洗面・便所・湯沸かしなどの設備的空間について、実際の環境水準を入居者とスタッフに判定調査を実施した。その結果居室に関して広さ・使い易さについて5割の患者が不満を訴え、6床室とその他の病室、窓側と廊下側のベッドで明らかな差違が認められた。什器等ではロッカー・床頭台・電話・案内表示・ベッド・病衣に使いにくさの訴えが多いことが分かった。設備スペースについては狭さ・使いにくさ・暗さ・臭気・換気の訴え比率が高い傾向を定量的に把握した。入居者の属性をみると、年齢層、性差、入所期間で有意な差が認められ、特に高齢者・男性に訴え比率が低いことが顕著であることが明らかとなった。 更に病棟と老人ホームにおける入居者を対象に、生活行動の直接把握のための観察調査を実施した。病棟においては外科系患者が手術前後で生活の自由が制限されるため環境条件が異なっても行動内容が大きく変化することはなく、一方内科系患者は環境条件によって行動範囲や内容に変化が生まれることが分かった。老人ホームにおいては、施設の建築形態によらず、集団生活の日課や介護の手順などによる拘束が強く生活行動が限定されている状況が把握できた。またその反面、集団生活のための大空間が個人や小集団による行動を抑制したり、小規模の空間がそれらを促進する状況を確認できた。
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