研究概要 |
1967年,生活環境の判定基準によって選定した東京都内8地区において,児童の遊びとその環境に関する調査研究を行った(小学生4年以上,中学生対象)。本研究は,調査時から20年以上を経過したが,同一地区を対象に同様の調査を行い,子どもの遊びとその環境の変容過程を検証することを目指している。 1994年度は、1967年のクラス別の中間集計を電機計算機によって再集計し、前回の調査結果と比較にたえる地域を選定した。なお、交通手段、交通事故、友人数、通塾・稽古など26項目を用いた因子分析を行い、ここ20年以上の子ども生活の変化を考慮し、かつ個性を重視する項目を加味して、文京区と練馬区を調査地とし、アンケート調査を行った。しかし、全対象校が調査に応じたのは文京区のみであり、練馬区小学校1校は地域差をみる参考にした。対象学年は、小学5・6年生、中学1・2年生である。 1995年度調査内容は、家庭環境や家族との関わり方、生活時間、稽古事、内遊び・外遊び、テレビゲーム・テレビ、公園などについて、やりたくてもできない遊び、禁止事項・けが、家庭や学校など15項目からの意識などである。 結果の一つを挙げると、遊び時間は、小・中学校ともに、外遊び、内遊びとも、平日は1967年時より減っており、逆に休日は1995年の方が長時間化していた。また、外遊び時間の減少の方が内遊びより、平日小中学生ともに激しく、小学生の平日の外遊び時間は、約1.5倍に増えていた。
|