研究課題/領域番号 |
06650751
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
伊熊 泰郎 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (10159593)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | マイクロ波加熱 / 相転移 / 温度分布 / アナターゼ型TiO_2 / α-Al_2O_3 |
研究概要 |
(1)アナターゼ型TiO_2またはγ-Al_2O_3を通常の電気炉で1〜90分間各種温度に加熱して温度-相転移量の関係のグラフを作成した。アナターゼ型TiO_2は930〜1180℃の範囲でルチル型TiO_2に相転移し、γ-Al_2O_3は1050〜1400℃でα-Al_2O_3に相転移した。 (2)単一相(アナターゼ型TiO_2またはγ-Al_2O_3)のみの錠剤成形体をマイクロ波加熱し、セクショニング法により内部の相転移量を求めルチル型TiO_2またはα-Al_2O_3の分布図を作成した。さらに、(1)で作成したグラフから温度分布を推定した。アナターゼ型TiO_2についてはマイクロ波入射面から約1mm内側で一番ルチル量が多く、高温であり、その場所でマイクロ波の吸収も高かったことが判明した。一方、γ-Al_2O_3については、錠剤の中心で一番α-Al_2O_3が多く、高温となった。しかも、マイクロ波照射時間が5〜90minの間、この温度分布の形はほぼ一定であった。これらの結果からアナターゼ型TiO_2とγ-Al_2O_3のマイクロ波加熱特性の違いが明らかとなった。 この後、SiO_2とアナターゼ型TiO_2の混合物のマイクロ波加熱を行ったところ、TiO_2よりもSiO_2が多い組成(約80%SiO_2+約20%TiO_2)で、温度が非常に高く(1600〜1800℃)なった。しかし、アナターゼ型TiO_2量が少なくてX線回折のピークが小さいこと、及び温度が高すぎて(1)の転移温度を完全に越えてしまったことなどのため、セクショニング法による温度推定実験ができなかった。 (3)本研究の過程で、同一会社のアナターゼ型TiO_2でもロットによってマイクロ波に対する応答が違うことが分かった。したがって、今後不純物とマイクロ波加熱の関係についても検討しなければならない。
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