研究課題/領域番号 |
06650771
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大森 守 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30005954)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | セラミックス / 高靱性セラミックス / マルテンサイト変態 / Y_4Al_2O_9 / Ln_4Al_2O_9 / 変態温度 / 体積変化 / 変態制御 |
研究概要 |
Ln_4Al_2O_9(Ln=希土類元素)系化合物は1000℃以上で急激な体積変化を示し、マルテンサイト変態するらしいことが最近分かったが、その変態の挙動の詳細は全く調べられておらず、マルテンサイト変態かどうかも確定されていなかった。また、それからジルコニアにおいてなされた変態を抑制して利用し高靱性のセラミックス材料を開発する研究は全く報告されていない。 本研究においては、始めにY_4Al_2O_9を中心に類似のLn_4Al_2O_9系化合物(Ln=Sm-Yb)についてその変態挙動を調べた。この系の化合物の室温での結晶構造は単斜晶であり、高温での変態後もこの晶系を維持し、原子位置がわずかに変化するのみであった。さらに変態の温度は希土類元素のイオン半径が小さくなるにつれて高くなることを明らかにした。また、この変態が無拡散で、せん断応力によって起きることを確認し、マルテンサイト変態であることを証明した。これにより、Ln_4Al_2O_9を使いジルコニアのような高靱性のセラミックスの合成が可能であることが分かった。、Ln_4Al_2O_9のマルテンサイト変態の挙動は0.2モル以上のSiO_2の添加によって、高温で見られた急激な体積変化はなくなることが分かった。これはマルテンサイト変態を制御できることならびに高靱性のセラミックス合成の可能性を示している。高靱性のセラミックスの開発についてはLn_4Al_2O_9のみよりはSiCやSi_3N_4と複合させることによって合成できると考え実験を行った。その結果、Si_3N_4とY_4Al_2O_9とから靱性の大きなセラミックスが合成できること見つけた。
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