研究課題/領域番号 |
06650844
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
雀部 実 千葉工業大学, 工学部, 教授 (00016370)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 溶鉄 / 鉄スクラップ / 脱銅 / 精錬 / 塩化物 / 反応速度 / 鉄 / スクラップ / 銅 |
研究概要 |
自動車スクラップをはじめとする鉄鋼スクラップをリサイクルする際には、いわゆる循環性元素が精錬では除去できず、リサイクリングを繰り返すごとに鉄鋼中に蓄積されるため、リサイクリング量を制限する要因となっている。このため酸化精錬法以外の新しい精錬法が求められている。本研究では、FeCl_2を用いて溶鉄中の銅を除去することについて検討し、鉄を塩化させずに銅だけを気体の塩化銅として系外に排出することを試みた。 まず、銅を不純物として含有する溶鉄にN_2とO_2の混合ガスをキャリアとして、FeCl_2を作用させた。その結果、反応速度は銅濃度に対して見かけの1次反応として整理することができ、その見かけの反応速度定数はO_2ガスを含まないキャリアガスを用いた場合に比べ、約3倍大きくなることが明らかとなった。次に、キャリアガスにより希釈されてFeCl_2分圧が低くなっていることを考慮し、キャリアガスを用いずプランジャ方式を採用し、FeCl_2を溶鉄中に投入した。ここでも、反応速度は銅濃度に対する見かけの1次反応として整理することができ、その見かけの反応速度定数はキャリヤガス法のそれとほぼ同等の値になることが明らかとなった。さらに、FeCl_2に少量のFe_2O_2とFeCl_3を混合すると、反応速度定数が4倍も大きくなった。すなわち、FeCl_2にFeCl_3と酸素源を添加すると、見かけの反応速度定数はFeCl_2単独の場合の約12倍になることが明らかになった。 反応の律速段階は溶鉄中の銅の反応界面への拡散過程の可能性が大きい。
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