研究課題/領域番号 |
06650852
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
浅野 康一 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016389)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 凝縮 / 2液相 / 物質移動 / 熱移動 / 混合蒸気 |
研究概要 |
2液相を形成する混合蒸気の凝縮現象は、共沸蒸留塔の付属機器である凝縮器の設計において重要な問題である。そこで、本研究では小型垂直平板型凝縮器を用いて凝縮液が2液相を形成するベンゼン-水系の2成分混合蒸気の凝縮実験を行い、その凝縮機構を実験的に検討した。 実験は、まず予備実験として均一相凝縮液を形成するメタノール-水系の二成分混合蒸気の凝縮実験を小型垂直平板型凝縮装置を用いて行った。実測した蒸気相の無次元顕熱移動流束および拡散流束は、層流境界相理論に蒸気の吸い込みの影響を考慮した理論解と良好に一致した。また、液膜に関する凝縮伝熱係数はヌッセルトの膜状凝縮理論と良好に一致した。 凝縮液が2液相を形成する系として、ベンゼン-水系の二成分混合蒸気の凝縮実験が、蒸気速度、冷却水水温度および蒸気濃度を変化させて行われた。実測した蒸気相の無次元顕熱移動流束および拡散流束は、凝縮液が均一相を形成する場合と同様に層流境界層理論に蒸気の吸い込みの影響を考慮した理論解と良好に一致した。しかしながら、液膜に関する凝縮伝熱係数の実測値はヌッセルトの膜状凝縮理論とは一致しなかった。この点については凝縮液が2液相を形成するためではないかと思われるが、まだその機構を解明するに至っていない。今後、この点を解明することが重要な研究課題と思われる。
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