研究課題/領域番号 |
06650860
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
薄井 洋基 山口大学, 工学部, 教授 (20107725)
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研究分担者 |
佐伯 隆 山口大学, 工学部, 助手 (30253165)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 石炭 / スラリー / レオロジー / チキソトロピー / CWM / 分散系 |
研究概要 |
石炭・水スラリー(以下CWMと略す)のレオロジー挙動は複雑であり、調製段階で重要な因子である炭種・粒径分布・濃度・添加剤・pH調整などの影響を定量的に把握することが従来困難であった。本研究ではスラリー中の極微小粒子のみが内部構造の生成に寄与すると言う仮定に基づいたチキソトロピーモデルを提案し、CWMのレオロジー特性の予測を行った。本モデルは修正セルモデルと併用することによりCWMの定常流動特性・時間依存性をある程度説明できることが確かめられた。 本チキソトロピーモデルは微粒子間の結合エネルギーをモデルパラメータとして決定し、微小粒子のクラスター内に含まれる1次粒子の個数をチキソトロピーパラメータとしている。定常粘度特性に及ぼす粒径分布、固体濃度、添加剤の影響などが検討され、本研究で提案されたモデルでこれらの現象を定量的に説明できることが明らかになった。 剪断速度のステップ変化による応力の初期超過現象がCWMについても観測されることが報告されている。本研究のモデルでは剪断速度がステップ変化した瞬間にはクラスター内の粒子個数は変化せず、nが一定の場合は定常剪断の場合の応力点を通るニュートン流動曲線になると予測する。この予測結果は実測値を良く説明しており、ステップ変化の初期の段階ではn=一定と考えて良いことが明らかになった。 CWMにおいては静置状態での内部構造の生成が粒子沈降の防止技術上、重要な因子となる。本研究のモデルを用いて剪断速度の等速昇降履歴の場合に剪断応力履歴を計算した。本研究のモデル予測値は内部構造の破壊過程を過剰に見積もっていることが明らかになり、今後、剪断破壊項を中心にモデルの再検討を進める必要があるものと考えている。
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