研究課題/領域番号 |
06650864
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学一般
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
羽野 忠 大分大学, 工学部, 教授 (80038067)
|
研究分担者 |
高梨 啓和 大分大学, 工学部, 助手 (40274740)
大竹 孝明 鹿児島工業高等専門学校, 助教授 (80128339)
平田 誠 大分大学, 工学部, 講師 (20264327)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | マイクロカプセル / 無機質微粒子 / エマルション / 乳化液膜 / 抽出 / ケイ酸塩 |
研究概要 |
無機質壁マイクロカプセルは従来の高分子壁マイクロカプセルに較べて耐熱性・耐溶媒性に優れているため、高温域での使用など新規な利用が期待される。本研究では、乳化液膜法の応用である界面反応法を用いた無機質壁マイクロカプセルの調製を行い、カプセル生成機構および速度に関する検討を行った。 本調製法では、カプセル径は1次乳化で生成したエマルションの水滴径に支配されており、原エマルション滴径のほぼ75%の値を示した。また壁厚は初期無機塩濃度が高いほど大きくなった。生成カプセル中の球形カプセルの生成割合はエマルジョン調製条件、特に界面活性剤と無機塩の濃度によって大きく影響を受けた。一方、カプセル生成速度は、4級アンモニウム塩などのアニオン交換体やリン酸エステルなどのカチオン交換体をイオン輸送担体として添加することによって著しく増加した。これは、乳化液膜法による金属イオンの分離濃縮機構と同じものと考えられた。次にカプセル生成速度に対する操作条件の影響を検討した結果、粘度効果などに基づいて油相側境膜の錯体移動過程が律速過程と推測された。しかしカプセルの生成にともなって固体膜厚が増すため、律速過程がカプセル壁の浸透過程へと変化することも予想された。以上の検討は主にケイ酸カルシウム壁マイクロカプセルに関して行ったが、外水相中の金属塩を変えることにより、種々の金属ケイ酸塩壁からなるマイクロカプセルを調製することが可能であった。本年度はアルカリ土類金属および遷移金属のケイ酸塩壁マイクロカプセルを調製した。エマルション調製時の界面活性剤濃度や塩濃度を適切に調整することによって球形カプセルの生成割合を高くすることが可能であった。さらに、外水相の金属塩を反応の途中で交換することにより、複数の金属ケイ酸塩が層状に沈澱したマイクロカプセルを調製することも可能と推測された。
|