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分子ふるい炭素の化学合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06650881
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 反応・分離工学
研究機関京都大学

研究代表者

三浦 孝一  京都大学, 工学部, 教授 (40111942)

研究分担者 前 一廣  京都大学, 工学部, 助教授 (70192325)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード分子ふるい炭素 / フェノール樹脂 / 廃イオン交換樹脂 / 化学合成法
研究概要

分子ふるい炭素(MSC)は数オングストローム程度のほぼ均一な細孔を有する炭素系吸着剤であり、その特異な吸着特性を利用した新しい分離法への応用がきたいされている。しかしながら、現在のMSCの細孔制御は経験的に実施されており、自在の細孔を制御できる技術は確立しておらず、その制御法の確立が望まれている。
この観点から、本研究ではMSCの化学合成法の開発を目的に、以下に示す3種類の方法を試みた。
(1)各種フェノール類から構造の異なるフェノール樹脂を合成し、それらを炭化することによって異なる細孔径を有するMSCの製造する。
(2)フェノール樹脂合成時に300℃程度の沸点をもった有機物を均一に添加し、炭化時に揮散させることで、均一な細孔を生成する。
(3)廃イオン交換樹脂に改質剤を加えた後に炭化する。
まず、(1)の方法において、フェノール、ピロガロール、キシレノール、さらにナフタレンジオール等を出発原料に各フェノール樹脂を合成し炭化した結果、細孔径の異なるMSCを製造できることが明らかになった。さらに、ピロガロールとナフタレンジオールを混合することによって、5Å以上の細孔を有するMSCの製造に成功した。次に(2)の方法としては、ナフタレン類、アントラセン類、ピレン類を細孔10%程度添加したレゾール型のフェノール樹脂を合成を試みた。この結果、ほぼ4Åのみの均一な細孔径を有するMSCを製造することに成功した。これより、(2)の方法は、MSCの細孔径制御法として非常に有効な方法であることが示された。
一方、上水処理に用いられる高価なイオン交換樹脂は、年間数万tにも及ぶ樹脂が廃棄されている。(3)では、この廃イオン交換樹脂の有効利用と、樹脂の構造を生かした再利用法に注目し、MSCの原料としての可能性を検討した。この結果、単純に廃イオン交換樹脂を炭化すとだけで、市販のMSCに匹敵するMSCの製造をできることがわかった。また、イオン交換樹脂をCaあるいはFeでイオン交換した試料を炭化することで高性能MSCを製造することを示した。このことから、金属イオンによってイオン交換樹脂の官能基の反応を制御することで、細孔径制御が可能なことが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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