研究課題/領域番号 |
06650907
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
太田口 和久 東京工業大学, 工学部・化学工学科, 助教授 (20134819)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Biochemical Engineering / Synechococcus leopolienis / CO_2-fixation / H_2-evolution / bioreatctor / starch |
研究概要 |
再資源化を伴う二酸化炭素(以下CO_2)の排出抑制技術を構成するために本研究では藍藻Synechococuus leopoliensis IAMM-6株を用いてCO_2固定を促す培養条件を探索すると同時に、光合成増殖バイオマスからH_2を生成する反応の速度を向上させるための反応操作条件を次の作業仮説のもとで検討した。作業仮説:“S.lepoliensisのH_2生成にはヒドロゲナーゼが関与し、光合成産物の量よりはむしろ光合成産物の分解反応速度がH_2生成高活性化の主因となる。また、H_2生成に関連した光合成産物の中では貯蔵澱粉が極めて有用であり、澱粉中の蛋白質の分解反応を生起させる条件が澱粉分解反応を始動させる。″この作業仮説を吟味するためにH_2生成中の細胞死滅反応、澱粉分解(または生成)反応、蛋白質分解(または生成)反応ついて検討を加えた。 CO_2固定反応には外部循環式気泡塔(液量:1.2dm^3を試作し用いた。改変Detmer培地を用い、光強度を変え、さらに6%CO_2を含む空気の通気流量を変え光独立栄養増殖実験を行ならびにころ、光強度12klux、ガス空塔速度0.33cm/sとした条件で増殖活性は最も高くなり細胞濃度は1.1g/dm^3に達した。 H_2生成反応は嫌気雰囲気下で実施した。反応液の組成、明暗所条件、初期pH値を変化させて反応条件を検討した結果、反応液には改変Detmer培地成分から硝酸塩を除外した液、pHは7.5、暗所反応条件がH_2生成に最も適していることがわかった。この条件ではH_2生成に伴う細胞の死滅が激しく、澱粉の分解および蛋白質の生成が活性化されていることが確認され、作業仮説を支持する実験結果が得られた。最適条件におけるH_2生成反応速度は0.25mol/(m^3・d)に達し工学上極めて有益な知見を得た。
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