研究課題/領域番号 |
06650920
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
園元 謙二 九州大学, 農学部, 助教授 (10154717)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 生理活性ペプチド / 集積型バイオリアクター / プロテアーゼ / 大豆タンパク質 / ジ・トリペプチド / メンブレンバイオリアクター / クロスフローろ過 / 限外ろ過膜 |
研究概要 |
消化や代謝によって活性化される生理活性ペプチドの製造プロセスに関する工学的な取り組み、すなわち、安価なタンパク源である大豆タンパク質を酵素分解し、目的物を効率的にかつ連続的に生産・分離・回収できる集積型バイオリアクターシステムの構築に成功した。これらの成果は、従来の回分生産プロセスに伴う煩雑な工程管理及び品質管理の簡略化、生産物の分離・精製プロセスの一体化を促すものと思われる。 1.水難溶性の基質(5%w/wの分離大豆タンパク質懸濁液)は50℃でのバッチ反応において、市販の3種のエンド型プロテアーゼを混合して用いることにより効率よく加水分解することができた(3種混合酵素)。 2.24時間後の可溶性窒素収率は約90%であり、ジ・トリペプチド収率は85%以上であった。 3.ジ・トリペプチド画分のアミノ酸組成は反応基質である分離大豆タンパク質にほぼ類似したものであり、必須アミノ酸をバランスよく豊富に含んでいた。4.生成物は、動物実験の結果、疲労回復、肥満防止等に効果のある生理活性機能を有していた。一方、分離大豆タンパク質及びジ・トリペプチド画分と同一組成のアミノ酸混合物では、この効果は見られなかった。5.酵素反応の最適pHは7、最適温度は60℃であり、若干の生成物阻害が観察された。6.酵素系はリアクターに基質を経時的に添加することにより安定化された。7.攪拌式セル限外ろ過濃縮器(限外ろ過膜分画分子量、10,000)を用いた繰り返し反応では、目的生成物を20日間以上安定して効率よく得ることができた。8.クロスフロー型モジュールを用いたメンブレンリアクターによる連続生産システムにおいて、3種混合酵素を遊離の状態で作用させ、ジ・トリペプチド効率90%以上で一週間以上連続生産することができた。
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