研究課題/領域番号 |
06650922
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
白井 義人 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (50175395)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 太陽熱 / 凍結淡水化 / 氷結晶 / 凝集成長 / 砂漠 / 海水淡水化 / 冷熱 / 太陽熱冷凍機 |
研究概要 |
地球規模の砂漠化の拡大を防止するためには水の供給が不可欠である。本研究では、砂漠において、凍結法により海水あるいは汚水から淡水を製造をする目的で、次の点について検討した。 1.海水中に分離の容易な大粒径の氷結晶を生成させる。 2.凍結に必要なエネルギーを太陽エネルギーより供給するシステムの可能性 その結果、申請者がこれまでに明らかにした、糖溶液中に直径2mm以上の氷結晶を凝集成長させる方法を応用して、海水中に、直径2mm以上の氷結晶を生成させることができた。このように生成させた氷結晶は、吸引して海水を除去し、融解させるだけで、容易に水道水の基準を満たす淡水にできることがわかった。 一方、本システムの妥当性を検討するために、モデル地域としてイスラエルを例にとり、太陽熱冷凍機の概要を検討した。その結果、1m^3/hの生産性で淡水を得る場合、集熱器の面積は155m^2必要であることがわかった。また、太陽エネルギーを利用できるため造水に必要なエネルギーは逆浸透法の1/8以下であることもわかった。このシステムの造水能力は、太陽エネルギーに比例するので、水需要の高い暑い時期には、高い生産性で淡水が得られ、気温の低い時期には降水量も多く、水の需要が賄える。 また、凍結法の特徴は淡水を氷の形で供給する方法であるので、冷熱も同時に得られる。したがって、気温の高い時期には、淡水ばかりでなく、砂漠には貴重な冷熱も得られる。 以上のことから、太陽熱凍結淡水化法は、乾燥地における環境にやさしい効率的な淡水化法と考えられる。
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