研究課題/領域番号 |
06650933
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
森 定雄 三重大学, 工学部, 助教授 (10020421)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 差圧計 / 差圧粘度計 / 高分子溶液 / 分子量 / 固有粘度 / ポリスチレン / ポリ塩化ビニル / ポリスチレンスルホン酸ナトリウム / 固有粘土 |
研究概要 |
今回設計したシステムは2本の同じ長さの毛管(内径0.5mm、長さ40cm)を用い、一方は移動相、他方には試料溶液と移動相が流れるようにした。それぞれの毛管の両端に差圧計を接続した。2個の差圧計の出力の差を増幅するアンプを作成した。送液ポンプを用いて移動相を送液し、その作動状況を調べた。当初試料注入量は0.5mlとしたが、その後計算の容易さから3mlのループを用いることとした。つぎに分子量の異なるポリスチレンについて5〜8種類の濃度の異なる溶液を調製し、差圧を測定し、差圧と濃度の関係から固有粘度を求めた。分子量分布の狭いポリスチレンについて同様に測定し、Mark-Houwink-Sakuradaの式を計算した。この係数、指数を先に得た各ポリスチレンの固有粘度にあてはめて分子量を求めたところ、合理性のある測定結果が得られた。ポリ塩化ビニルについても同様に測定した。この場合試料濃度は通常の1/10とする必要があり、本計測システムではじめて可能であることが認められた。0.01〜0.05%濃度の試料溶液を用いて測定し、その粘度式は文献値とよい一致をみた。次に移動相を水に切り替え、イオン性高分子であるポリスチレンスルホン酸ナトリウムについて同様に固有粘度を測定し、ウベロ-デ粘度計の結果と比較した。両者でよい一致がみられたか、本計測システムの方が測定時間、試料溶液量、測定精度いずれも優れていることが確認できた。この計測システムをSECシステムと接続し、ポリスチレン分子量測定の適用を試みた。若干のシステムの改良により適切な測定が可能となり、これを用いて分子量測定を実施することにより、相対法と比較して遜色のない測定値が得られた。本計測システムはSEC分子量検出器として使用できることが分かった。
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