研究課題/領域番号 |
06650949
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
椚 章 徳島大学, 工学部, 教授 (20047062)
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研究分担者 |
松井 弘 徳島大学, 工学部, 助教授 (30035620)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 二酸化炭素の電解還元 / SPE電解法 / SPE電極 / Bi電極 / Cu-ナフィオン電極 / Cu-セレミオン電極 / Biメッキ電極 |
研究概要 |
地球温暖化の元凶の一つである二酸化炭素を電解還元する事により有用な物質に変換する研究を行った。 1.Bi金属は有機化合物の電解還元反応に対しては触媒作用を有することにもかかわらず、二酸化炭素の電解還元用電極としては、これまで研究されていなかった。そこで、本研究では、重炭酸カリウム水溶液中での二酸化炭素の定電位マクロ電解をBi電極を用いて行った。その結果、ギ酸が生成し、その電流効率はBi金属電極よりもBiメッキした電極の方が優れ、また、基板の種類に大いに依存した。特に、グラシーカーボンを基板としたBiメッキした電極では、非常に高い電流効率および部分電流密度でギ酸が生成する事を見いだした。 2.火力発電所の排ガス中の二酸化炭素を直接気相状態で電解還元するシステムは回収装置が不用などの利点がある。そこで、イオン導電性の固体高分子電解質(SPE)電極を作製し、この電極を用いて、二酸化炭素をガス状で直接電解還元するシステムを検討した。この場合、二酸化炭素の直接電解還元とは云え、メタンやエチレンのような有用物質の生成を考えるなら、水素イオンの供給が不可欠である。従って、SPE材料としては、カチオン交換膜が適しているであろう。そこで、カチオン交換膜であるナフィオン膜からなるCu-ナフィオン電極を作製し、二酸化炭素の気相電解還元を行った結果、エチレンが選択的に生成した。他方、アニオン交換膜であるセレミオン膜からなるCu-セレミオン電極では、ギ酸が主生成物として得られた。さらに、上記の気相電解還元への排ガス中の二酸化炭素濃度や不純物の影響を調べた結果、排ガスの2倍以上の濃縮と亜硫酸ガスの除去が必要である事が分かった。
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