研究課題/領域番号 |
06650951
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三浦 則雄 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (70128099)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 炭酸ガス / 固体電解質 / ガスセンサ / 環境汚染 / 安定化ジルコニア / 炭酸塩 / NASICON |
研究概要 |
炭酸ガスは最近問題となっている地球温暖化の原因物質の一つであり、その精度の高い検出はますます重要となっている。また、特にオフィスや工場などにおける空気の汚れの監視や空調機器のオートメーション化においても、迅速、簡便で高精度な小型炭酸ガスセンサの開発が切望されている。 本研究では固体電解質と炭酸塩補助相を組み合わせた全固体型炭酸ガスセンサについて検討を加えた結果、次のような新しい知見を得た。 1.炭酸塩補助相としては、従来用いられてきた炭酸ナトリウムにかわって、例えば炭酸リチウム-炭酸カルシウムなどの2成分系組成のものが、応答速度や水蒸気の妨害効果の低減などの点でかなり優れていることがわかった。 2.検知極反応として、従来考えられてきた電気化学反応とは異なる過炭酸塩を含む反応を新たに提案することにより、このタイプの固体電解質炭酸ガスセンサにおける起電力応答の酸素濃度依存性が明確に説明できた。 3.固体電解質/炭酸塩/電極の各界面での電極電位がいかに決定されているかについて詳細な考察を行うことにより、応答機構の解明や補助相材料の選択に対する指針が得られた。 4.導電イオン種の異なる固体電解質(酸化物イオン)と炭酸塩(リチウムイオン)の組み合わせでも優れた炭酸ガスセンサが得られることを示した。またその際、中間相(イオンブリッヂ)の存在がセンサ応答に特に重要な役割を果たしていることを示した。 5.素子構造を平面型としたヒーター内蔵のより実際的な小型センサを作製し、それが良好な炭酸ガス検知特性を与えることを示した。
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