研究課題/領域番号 |
06650952
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
江口 浩一 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00168775)
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研究分担者 |
関沢 好史 (関澤 好史) 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (20253536)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 気体分離膜 / 燃料電池 / アルミナ / メンブレンリアクター / 水蒸気改質 / メタノール / 分離膜 / セラミックス / 改質反応 |
研究概要 |
セラミックス気体分離膜は化学的安定性、耐熱性に優れ高温や特殊条件下での使用が期待されている。本研究では分離膜の高温条件下での応用として気密性の不必要なリン酸型燃料電池や触媒反応器に組み込んだメンブレンリアクターを作製してその性能を検討した。燃料電池の片側の電極に多孔質膜を取り付け、その気体の分離能を利用すれば混合気体を供給してもガス濃淡電池が作製できる可能性がある。Al_2O_3膜を取り付けたリン酸型燃料電池では両極のバブリングガスをH_2からN_2に切り換えた時、膜中の拡散により両極間のH2濃度差が大きくなるため正のピーク電位が得られた。逆にN_2から再びH_2に切り換えると、電極側のH_2濃度が高くなり負のピーク電位が得られたが、H_2の拡散が速く端子間電圧はすぐに0となった。また、この電池から電流を取り出すことも可能でガスシールの不必要な燃料電池として動作している。しかし、選択透過性は不十分で出力を維持することはできなかった。固定床反応器単独およびこれとAl_2O_3多孔質板、Al_2O_3膜、Rh-Al_2O_3膜を組み合わせたメンブレンリアクターでメタノール水蒸気改質反応(CH_3OH+H_2O→3H_2+CO_2)を行った。いずれの場合も250℃で転化率が急激に上昇し、メンブレンリアクターを用いると300℃以上で100%となった。固定床反応器<Al_2O_3多孔質板<Al_2O_3膜<Rh-Al_2O_3膜の順序で反応転化率は高くなった。メンブレンリアクターではいずれも水素選択透過性により反応系から水素が除かれ、水蒸気改質反応の平衡が生成系側に進むことから固定床反応器よりも転化率が高くなり、特にRh-Al_2O_3膜ではその効果が顕著に現れた。生成物についてもH_2/CO_2比は透過ガス側で高くなっていた。
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