研究課題/領域番号 |
06650957
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
成田 榮一 岩手大学, 工学部, 教授 (20111255)
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研究分担者 |
一條 治 岩手大学, 工学部, 助手 (40003868)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 層状復水酸化物 / ハイドロタルサイト / 層状化合物 / 架橋体 / 陰イオン界面活性剤 / 吸着 / インターカレーション / 陰イオン交換能 / 層状複水酸化物 |
研究概要 |
平成6年度〜平成7年度の2年間において、つぎの一連の研究を行い、以下の成果を得ることができた。 1.陰イオン界面活性剤(AS)架橋型層状復水酸化物(LDH)吸着剤の合成 Mg-Al系の炭酸型LDHの加熱処理により岩塩型の焼成物(OS)を調製し、これを用いる再構築反応によって水溶液からの3種のASの取り込み挙動を調べ、吸着時温線を得ることができた。また、この結果をもとにAS架橋型LDH吸着剤を合成し、その組成、構造および特性を明らかにすることができた。 2.AS架橋型LDH吸着剤による水溶液からの無電荷有機化合物の吸着 無電荷有機化合物の吸着を行った結果、本吸着剤は優れた疎水的吸着能を示すことがわかり、吸着等温線を得ることができた。また、小さな板状構造や線状構造有するアルコール類はよく吸着されるが、大きな環状構造をもつものは立体障害のため吸着されないことなどが明らかとなった。 3.AS架橋型LDH吸着剤の構造と吸着特性 再構築法によるAS架橋型LDH吸着剤の特性を明らかにするため、イオン交換法のものと比較検討を行った。その結果、再構築法では比較的短い時間でインターカレーション反応が完結し、吸着剤の比表面積も大きくなることが確かめられた。また、共存メチルイエロ-の同時取り込みやベンジルアルコールの二次吸着には、再構築法の吸着剤の方がいずれも多くなった。LDH結晶性はイオン交換法の吸着剤の方が著しく良好であったが、二次物質の吸着によって低下した。一方、再構築法のものは安定であり、吸着前後で変化は認められなかった。 以上の結果、再構築法によって疎水性に富んだ空隙の多いAS架橋型LDH吸着剤を得ることができた。
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