研究課題/領域番号 |
06651024
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
近藤 修寿 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40024335)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | セレン含有ポリスチレン / 高分子試薬 / 高分子触媒 / 酸化剤 / 大環状ラクトン / 相間移動触媒 / ラジカル重合 / 酸化 / ラクトン / セレン含有スチレン誘導体 / モノマー反応性 / 高分子効果 |
研究概要 |
有機セレン化合物は、最近、試薬としてきわめて有用なことが見い出され、有機合成に広く用いられるようになった。しかしながら、セレンには、非常に強い生物活性があり、限度を越えると毒性を示すことになる。そこで反応試薬としての有機セレン化合物を不溶性高分子に担持させ、高分子試薬、または高分子触媒として用いれば、セレン化合物の回収、再利用は可能となり、セレンによる環境汚染を最小限に食い止めることができるであろう。以上の観点から、まずセレン原子を含む数種のスチレン誘導体、すなわち、セレニド、セレノキシド、およびセレノニウム塩構造を持つ新規のモノマーの合成を行った。次いでこれらのモノマーと、スチレン、およびジビニルベンゼンとの三元共重合より、種々の組成を持つ不溶性高分子の合成を行った。一方、不溶性ポリスチレンのの高分子の反応によっても、セレニド、及びセレノニウム塩構造を持つ高分子の合成に成功した。得られた不溶性ポリスチレン担持セレニドにハロゲン化アルキルを反応させることにより、対応するセレノニウム塩とし、ついで塩基で処理することにより高分子セレノニウムイリドを合成した。この高分子とアルデヒドおよびケトンの反応により、エポキシ化合物の合成に成功した。また、高分子セレニドにヨウ化アルキルカルボン酸を反応させ、次いで塩基で処理することにより大環状エステルの合成に成功した。更に、高分子セレノキシド及びセレノニウム塩は、二相系求核置換反応の相間移動触媒として有効なことが分かった。これらの試薬及び触媒は、再生、再利用しても活性の低下はなかった。
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