研究課題/領域番号 |
06660032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
伊藤 太一 (伊藤 大一) 筑波大学, 農林工学系, 講師 (40175203)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 国立公園 / 地域制 / 自然環境保全 / ゾーニング / ウィルダネス / レクリエーション / 生態系保全 / 地域性 / レクリェーション / 天然記念物 / 土地利用規制 |
研究概要 |
日本の国立公園の特色は民有地規制を含むゾーニング手法による地域制であるが、アメリカにおいてもこの制度を採用しているニューヨーク州のアディロンダック公園について研究を進め、実際の土地利用規制を含むゾーニングは1960年代に始まることを示した。さらに、国立公園が日本で設置される際に、基本的に土地を国家が所有するいわゆる営造物の形態は採用困難であるため、むしろイタリアの類似した制度や日本の森林法、都市計画法、史跡名勝天然記念物保護法などのゾーニングによる規制が採用されたが、国有林とそこでの施業が国立公園としてのゾーニングに大きな影響を及ぼしたことを明らかにした。 次に、国立公園が利用主体で、様々な施設が設置されるようになった反動として、施設もアクセスする車道もない孤独を体験できる空間としてアメリカのウィルダネスを取り上げ、その思想的背景を提供したレオポ-ドの考え方と森林との関係を論じて、彼の思想が現実的森林環境保全戦略であることを示した。1964年に制定されたアメリカのウィルダネス法と我が国の1972年の自然環境保全法の関係に関しては、法律やそれに規定されるウィルダネス空間が日本で紹介されていく過程と自然環境保全法の成立との関連を探り、次第にレクリエーションよりも科学的見地からの保全が中心となり、人々の利用が考慮されなったことが明らかになった。他省庁との調整の結果、その法律は極めて限定された空間の自然環境保全に留まり、結果として利用が軽視され、人々にも認識されない空間となった。
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