研究課題/領域番号 |
06660085
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
江尻 慎一郎 (江尻 真一郎) 岩手大学, 農学部, 教授 (90005629)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ペプチド鎖伸長因子 / タンパク質リン酸化 / EF-1 |
研究概要 |
研究の目的 本研究は、ペプチド鎖伸長因子EF-1のリン酸化、脱リン酸化による活性制御機構を解明し、シグナル伝達、細胞増殖、細胞老化におけるEF-1の役割を明らかにするとともに、それらの成果を、無細胞系でのタンパク質の生産に応用する。 研究成果 (1)コムギ胚芽から、EF-1のβサブユニットをリン酸化し、同因子の活性を増大させるカゼインキナーゼIIおよび同因子の活性を促進する因子を精製した。 (2)βのリン酸化部位を解析したところ、βに相当する動物のδとは異なる部位がリン酸化していた。ちなみに、δでは、リン酸化により活性が抑制される。 (3)植物の各組織および培養細胞系でのノーザン解析によりEF-1β、およびβ'-MRNAの変動をしらべたところ、両者とも細胞分裂の盛んな培養細胞の系で顕著に発現することがあきらかになった。培養系でのEF-1のリン酸化は解析中である。 (4)真核生物のタンパク質(イネアルドラーゼ)を効率よく合成することことが出来る転写-翻訳共役無細胞タンパク質生産系の確率に成功した。 (5)本研究の過程で、リン酸化アミノ酸を容易に分離同定できる一次元薄層クロマトグラフィーを開発した。 今後の展望 以上のように、所期の目的をほぼ達成できたが、細胞の老化とEF-1のリン酸化との関連性をあきらかにすることは出来なかった。今後は、シグナル伝達系をさらに上流へとたどる必要がある。動植物間でのリン酸化によるEF-1活性の制御の相違も興味深い。
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