研究課題/領域番号 |
06660104
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三上 文三 京都大学, 食糧科学研究所, 助教授 (40135611)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | β-アミラーゼ / タンパク質工学 / X線結晶構造解析 |
研究概要 |
β-アミラーゼのタンパク質工学についての研究基盤を構築するために、ダイズβ-アミラーゼのSH基修飾酵素のX線結晶構造解析を行い、大腸菌を利用する本酵素の大量発現について検討した。 1.SH修飾酵素-基質アナログ複合体のX線結晶構造解析 β-アミラーゼのSH基(S-S基)の役割を検討するためダイズとBacillus cereusのβ-アミラーゼの化学修飾を行った。ダイズβ-アミラーゼの活性部位近傍に存在し、SH試薬による失活の原因となる2個のSH(Cys95とCys343)をメルカプトエタノールによって修飾した酵素及び、Cys343のみを修飾した酵素についてマルトース、グルコースとの複合体のX線結晶構造解析を行い、これらのCys残基修飾の影響について検討した。それぞれ2.0Å分解能までの回折データを測定し、2.1Å分解能までのデータを用いてプログラムXPLORおよびTNTによって構造の精密化を行った結果、最終的なR値は16%程度まで低下した。マルトース複合体では2個のSH基を修飾した酵素は未修飾酵素の場合と同様に2個のマルトースが連続して、サブサイト1-4に結合するが、サイブサイト1-2に結合しているマルトースの温度因子は上昇していた。Cys95が修飾されている酵素では残基番号96から103のフレキシブルループの電子密度は消失していた。これらの結果からCys95の修飾により、フレキシブルループの動きが妨げられ、サブサイト1、2の基質とのアフィニティーが著しく減少することが判明した。一方、Cys343の修飾はサブサイト3,4の基質の結合には大きく影響しないが、基質の結合により修飾置換基の影響によりThr342周辺の主鎖の構造が変化し、この結果、触媒作用を阻害している可能性が示唆された。 2.β-アミラーゼ遺伝子のクローニングと発現ベクターの作成 ダイズ登熱期種子より調製したmRNAライブラリーからβ-アミラーゼのcDNAをスクリーニングし、全コード領域を含む完全鎖長(1768bp)のcDNAを得た。このcDNAを用い組換えβ-アミラーゼの発現条件を検討した結果、pkk233-2ベクターを用い、全菌体タンパク質の10%という高レベルでの発現に成功した。この組換え型酵素を菌体抽出液より精製して、その酵素的性質を天然型のものと比較した結果、N末端のブロックの有無と等電点以外の性質は全て一致した。組換え型酵素の結晶化条件を検討した結果、蒸気拡散法により、構造解析に適した結晶を得ることができ、その結晶学的は天然型三方晶のものとほぼ一致した。現在、組換え型酵素の結晶のX線結晶構造解析を進めている。
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