研究課題/領域番号 |
06660117
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
水光 正仁 宮崎大学, 農学部, 助教授 (00128357)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 硫酸化チロシン / 翻訳後修飾 / 硫酸転移酵素 / ゴルジ体 / 選別輸送 / ソーティング / ミクロソーム / 補体C3 / 糖タンパク質 |
研究概要 |
生体内での硫酸化反応が発明されて以来、その役割は生体に取り込まれた薬物や異物の解毒代謝反応とみなされてきた。本硫酸化反応は食品や含硫アミノ酸の分解物由来の無機硫酸がATPと酵素反応して活性硫酸となり硫酸転移酵素によって行われる。現在までに、タンパク質の硫酸化には、チロシン残基のみ報告されている。本年度の研究では、タンパク質に特有な硫酸化されたチロシン残基に特異的結合性を持つ分子量175kの膜結合性糖タンパク質硫酸化チロシンレセプター(TyrSR)をイヌ肝臓より精製し、補体成分C3とのホモロジー、特異性及び交差性について検討した。 イヌ肝臓を材料として、ホモジナイズと遠心分離を繰り返し、ミクロソーム膜画分を得た。それを界面活性剤により可溶化し、内在性膜タンパク質(含TyrSR)を得た。その後、硫酸化チロシンをリガンドとしたAffi-Gel-10により精製した。次に、イヌ血清中より補体成分C3の精製を行った。精製したTyrSRとC3の硫酸化チロシンへの結合特異性をバッチ法により確認し、さらに、それぞれに対する抗血清を用いてウエスタンブロッティング法及びELISA法によって交差性を検討した。 イヌ硫酸化チロシンレセプターはSDS-PAGEを行うと、ウシ硫酸化チロシンレセプターと同じ分子量175〜180kの位置にバンドが見られたが、ウシ硫酸化チロシンレセプターとは少し異なり、2本のバンドが確認された。アミノ酸配列はm-RNAの塩基配列より決定した。ウシ硫酸化チロシンレセプターは、マウス及びラットの補体成分C3やヒトの補体成分C3に対して、どのペプチドも70%以上の非常に高いホモロジーを示した。結合特異性については、補体成分C3も硫酸化チロシンSepharoseに結合した。各種抗血清によりウエスタンブロッティング法及びELISA法による交差性について検討したところ、TyrSRと補体成分C3の交差性が見られ同一性が示唆された。
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