研究課題/領域番号 |
06660216
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
鮫島 一彦 高知大学, 農学部, 教授 (50038254)
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研究分担者 |
大谷 慶人 (オオタニ 慶人) 高知大学, 農学部, 助教授 (30253339)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | セルロース / バクテリアセルロース / リグニンスルホン酸 / 酢酸菌 / Acetobacter xylinum / フィブリル / リグニン / ミクロフィブリル / 生合成 |
研究概要 |
バクテリアセルロース製造法に関する基礎的研究を行ない次の様な重要な知見を得ることが出来た。 1)リグニンスルホン酸添加培地でのセルロース膜の収量増大効果がその分子量とどのような関係があるかを調べたところ、中程度の高分子フラクションで膜生成効力が最大になることを明らかにした。 2)炭素源の種類、保存菌株の種類によってリグニンスルホン酸のセルロース膜収量増大効果が大きく異なるものの、普遍的に効果が現れることを実験的に実証した。菌株間の差異は、酵素化学あるいは遺伝子構造解析などの手段でより詳しく解明することで、より深くセルロース合成機構が理解され、ひいては工場での環境保全型のセルロース合成条件が明らかにされることが期待される。 3)透過型の電子顕微鏡観察の結果、リグニンスルホン酸添加培地でも標準培地におけると同様なリボン状フィブリルが形成されることがわかった。すなわち、正常なフィブリル形成が行なわれながらセルロース膜の収量増大がもたらされていることが確認された。 4)今回の研究で用いた菌株、炭素源の組合せのうち、いずれの組合せでもリグニンスルホン酸添加培地で最大セルロース膜収量が得られた。そのうち、最もセルロース収量の大きくなった組合せは、ATCC 10245株を3%グルコース培地でリグニンスルホン酸を添加して培養した場合とIFO 13693株を3%サッカロース培地でリグニンスルホン酸を添加して培養した場合であった。 今後さらにこれ以上のセルロース膜収量を得るための条件の検索にはこれまでのリグニンスルホン酸添加による収量増大機構の解明と、新たなセルロース生産性の高い菌株のスクリーニングが重要であることがわかった。
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