研究課題/領域番号 |
06660221
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
梨原 宏 東北工業大学, 工学部, 助教授 (40128971)
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研究分担者 |
雫石 勝蔵 東北工業大学, 工学部, 助手 (00085482)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 木製車いす / 木質環境 / 使用イメージ / 高齢 / 形態認知 / 成形合板 / 情緒性 / 温度環境 / 成形合板技術 / 車いす / 生涯住宅 / 高齢化 / 障害の重度化 / 熱環境特性 / イメージ特性 / 形成合板 |
研究概要 |
木製車いすの木質環境特性について下記のような結果を得、木質化が高齢者に適切な生理的、心理的効果を与えることを数量的に明らかにした。 (1)20代から70代の成人の車いす使用イメージは、木製車いすでは堅牢さに欠けるが、明るく優しく温かみがあり、金属製車いすでは暗く冷たいという結果を得た。20代の若年者による木製、金属製、スポーツ用の車いすの写真によるイメージ調査では、スポーツ用は健康的で男性的、金属製は暗く冷たく病的、木製車いすは温かく女性的という結果を得た。 (2)肢体に障害を持つ子どもの療育施設で、ハンドリムのみ木製化した車いすを3台用意し、長期使用を行った結果、心理的情緒効果があり介護指導者からの評価も良かった。障害の程度によっては、現在の断面形状を工夫する必要が認められ、きめ細かな対応が求められる。 (3)暑熱環境、寒冷環境下における車いすの熱測定を行った。30度の炎天下では金属製パイプの体感温度は25度程度、木製フレームのそれは35度程度と差を示し、座や背もたれ用ビニールクロスは45度を越えた。寒冷環境では金属製より木製車いすの保温性が認められた。 (4)黄変と白濁による高齢者の視力低下と形態認知との関係について調べた結果、木製車いすは形態認知が可能であるが、金属製車いすでは反射光が強くなり形態認知が困難になることが分かった。座のクロスの色彩判読を調べた結果、淡い彩度、緑色系には誤認知があり、木質のような黄色系は認知可能であることが判明した。 (5)実用車いすの基本仕様設定を生涯住宅実験施設で確かめた結果、適切であることが判明した。また生涯住宅のインテリア計画では木製車いすはナチュラル系が相応しいことが判明した。
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