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アメリカオオアカイカの異味,異臭成分に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06660260
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関東京水産大学

研究代表者

山中 英明  東京水産大学, 水産学部, 教授 (20092596)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードアメリカオオアカイカ / 異味成分 / 揮発性塩基窒素 / 遊離アミノ酸 / 塩素イオン / 塩から味 / 苦味 / 塩化アンモニウム
研究概要

ペル-およびメキシコ沖で漁獲後凍結保存されたアメリカオオアカイカの胴肉を試料とし,異味異臭の強いもの及び正常なものをそれぞれ用いた。まず,生肉及び加熱について官能検査を行った。その結果,異味とは強い塩から味,酸味,苦味,生ぐさ味であることが明らかとなった。異味のために生肉の嗜好性は低かった。70℃および100℃加熱によっても改善されなかった。アメリカオオアカイカの呈味は漁獲場所,魚体の大きさによって異なることがわかった。とくに魚体が大きくなると異味の発現が大きかった。揮発性塩基窒素(VBN),NH_3-Nは異常肉で極めて高かった。しかし,トリメチルアミンやポリアミンは低く,腐敗ではなかった。遊離アミノ酸は異味のあるアメリカオオアカイカでは,正常のイカあるいはスルメイカに比較して総量が50%以下と極めて低かった。甘味に関与するグリシン,プロリン,アラニンも異味のある肉で低含量であった。ATP関連化合物についてはアメカリオオアカイカではいずれの試料もヒポキサンチン(Hx)量が最も高く,次いでADPであった。Hxは苦味物質として知られているが,スルメイカ中のHx量と同程度であり,アメリカオオアカイカの苦味には関与しないと考えられた。また,旨味がスルメイカより弱いのはIMPとAMPが少ないことに起因すると考えられた。無機成分を測定したところ,陽イオンとしてK^+,Na^+が多く含まれた。陰イオンとしてはPO_4^<3->が低く,一方,Cl^-が高かった。従って,異味のあるアメリカオオアカイカに多量含まれるアンモニアは肉のpHが低いことから塩素イオンと結合して塩化アンモニウム(NH_4Cl)として存在し,塩から味,苦味を呈するNH_4Clがアメリカオオアカイカの異味の原因と結論した。これは官能検査の結果ともよく一致していた。さらに,上述の異常肉で遊離アミノ酸が極めて低いことも異味発現に関与すると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山中英明: "アメリカオオアカイカの異味成分に関する研究" 日本水産学会誌. 61(受理ずみ印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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