研究概要 |
本研究の目的は重力の作物成育へのマクロな影響を解析する手法を確立することにある.具体的には,(1)テクスチャー解析法を作物群のイメジに効果的に適用する.(2)画像データから得られる統計的特徴量(生育パターンを示すパラメータ)を出力,環境データ(重力,光,温度など)および出力の一部を入力としてカルマンニューロを適用して生育パターンの同定を行い,供試作物の動的生長ニューロモデルを得る.(3)生育パラメータと作物生育に関する物理的指標(乾物重など)の対応関係をニューロ同定することである. (1)ソフトウェア開発 背景を含め生育中の作物の画像データから高速で10階調(モノクロY,G信号を用いた)の濃度共起行列を計算するアルゴリズムの開発を行った.1次データはビデオテープに記録した.また,2次データは光磁気ディスクに保存した.画像の特徴量を出力とし,重力を含む環境パラメータおよびダイナミックモデルにするための出力の一部を入力とするカルマンニューロ計算システムの構築を試みた. (2)スペーストロンに画像データ収集システムを取付けた実験システムを組上げるためのハードの検討をした.共試作物としてレタスやミツバなどを用いた. (3)実験システムの構築 生育パラメータの選択 14種のテクスチャパラメタの内から生長に伴う変化率が比較的大きいものを選択した.コントラスト,一様性,局所一様性などである. (4)トレーニングデータの収集 環境条件を変化させ作物を栽培し,教師データを収集した. (5)ニューロシステム同定 収集した教師データで最適ニューロ構造を決定し学習を行った.
|