研究課題/領域番号 |
06660399
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
板垣 慎一 東京大学, 農学部, 助教授 (00159823)
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研究分担者 |
土井 邦雄 東京大学, 農学部, 教授 (70155612)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 糸球体硬化 / メサンギウム細胞 / マクロファージ / ハムスター / ストレプトゾトシン / 泡沫細胞 / 免疫組織化学 / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
APAハムスターにストレプトゾトシンを投与すると、容易に巣状分節状糸球体硬化症を惹起できる。本実験系はヒトにおける本疾患のモデルとなり得ると考えられ、本研究は病変の進展に関わるメサンギウム細胞とマクロファージの役割を解明することを目的としたものである。以下の結果が得られた。 1.処置を行っていないAPAハムスターでも進行は遅いものの1年齢ほどになると糸球体硬化症がみられる。処置によって、病変が重篤化・修飾されたものと考えられるが、処置動物を調べる前に無処置での病変を詳細に検討する必要がある。そこで、加齢による糸球体の変化を、特にメサンギウム細胞に注目して電顕的に検索した。これにより、本動物はメサンギウム細胞の活性化、基質の増生が明らかにされ、このことが前述した実験系に適した動物となり得る大きな原因であると考えられた。本結果は、Yamanouchi他で雑誌論文として報告し、無処置および処置動物の病変の特徴を、メサンギウム細胞とマクロファージの泡沫化を中心として、図書「バイオメディカルリサーチマニュアル VI.疾患モデル動物」内に記載した。 2.無処置および処置APAハムスターの腎臓に対して、メサンギウム基質・糖質に対する組織化学的検索を行ったところ、基質の増加が顕著に認められ、本病変の進展に対するメサンギウム細胞の重要性が確認された。さらに、処置動物において、染色性の異なるマクロファージの糸球体内への浸潤・泡沫化も確認された。本結果は、1995年5月に行われる第42回日本実験動物学会に報告の予定である(要旨受領済み)。 3.上記のような特徴をもつAPAハムスターのメサンギウム細胞の培養系の確立に成功し、電顕的な検索を中心とした形態学的特徴を明らかにした。現在、生化学的特徴の解明につとめている。
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