研究課題/領域番号 |
06660417
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物資源科学
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
木俣 美樹男 東京学芸大学, 教育学部・附属環境教育実践施設, 教授 (90014852)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 雑穀 / イネ科栽培植物 / 地理的変異 / 耐乾性 / 耐塩性 / 西トルキスタン |
研究概要 |
(1)モロコシの比較栽培試験には、西トルキスタン産54系統のほか、西アフリカ産30系統、日本産6系統および野性種2系統を用いた。西トルキスタン産モロコシはホ-キモロコシ、疎らな円錐穂、円錐穂ヤリ型穂(サトウモロコシ)および卵型穂(穀物)の5タイプに分類できた。(2)西トルキスタンで収集した栽培キビ38系統、アワ3系統、これらに混入していたエノコログサ.ヒエ属植物各1系統、および日本ほか産キビ22系統、キビ人為交雑種75系統を比較栽培試験に供した。測定した形質は、出穂までの日数、分けつ数、出葉数、草丈、穂長、花粉稔性、種子稔性など23形質である。西トルキスタンのキビは穂型の変異が著しかったが、A直立密穂、B小型穂およびC小型疎穂と大きく3タイプに分類できた。さらに、Aタイプは低い分けつ性と茶色の穎果、Bタイプは高い分けつ性と灰色の穎果、Cタイプ(随伴擬態雑草)は高い分けつ性と種子脱粒性をもつ。日本の本州以南産の系統に比較して、西トルキスタン産のキビは著しく早生であった。疎穂の系統は早生で赤紫色の雌蕊をもち、この形質は日本の北海道在来のものと共通する。(3)栽培したアワのうちで、2系統は非分けつ性であったが、栽培キビに混入していた1系統は高い分けつ性と短い穂をもっていた。すなわち、後者のアワとキビのCタイプは分けつ性が高い点でより祖先種に近いタイプと考えられる。(4)モロコシの脂肪酸組成の比較については、西トルキスタン産10系統のほかに、比較のためアフリカ産2系統、日本産1系統を用いた。総脂質、中性脂質、糖脂質、リン脂質、ステロールについて分析したが、産地により明瞭な差異が認められた。とりわけ、中性脂質において、主飽和脂肪酸、主不飽和脂肪酸および微量脂肪酸の間に幾組かの有意な正または負の相関が認められた。(5)ムギ類21系統を比較栽培した。以上の採種種子は耐乾・耐塩性実験に用いている。
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