研究課題/領域番号 |
06670014
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
井関 尚一 金沢大学, 医学部, 教授 (50167251)
|
研究分担者 |
沼田 雅行 金沢大学, 医学部, 助手 (80251916)
山本 美由紀 金沢大学, 医学部, 助手 (60139780)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 細胞増殖因子 / 成長因子 / 免疫組織化学 / In situ ハイブリダイゼーション / In Situハイブリダイゼーション |
研究概要 |
ラット全身における各種の増殖因子の発現・局在部位を形態学的に明らかにするため、増殖因子に対する抗体を用いた光顕および電顕的組織化学、また増殖因子のmRNAに対するDNAプローブを用いた遺伝子組織化学(in situハイブリダイゼーション法)を用いて研究を行い、以下の結果を得た。 ラット顎下腺において、これまで報告された各種増殖因子以外に新たに肝細胞増殖因子(HGF)が発現していること、その局在部位は顆粒性導管細胞の文筆顆粒であることがわかった(論文1、3)。 電子顕微鏡レベルのin situハイブリダイゼーション法の試みとして、ラット顎下腺の顆粒性導管細胞について、35SでラベルしたEGFのプローブと反応後、包埋して超薄切片をつくり、電顕オートラジオグラフィーで検出した。その結果、この方法はmRNAの細胞内局在を検出する目的よりもmRNAを発現する細胞の電顕による同定の目的に有効であることがわかった(論文2、4)。 酸性線維芽細胞増殖因子(aFGF)に対する抗体により、ラット膵臓のグルカゴンを産生するA細胞と、腸管粘膜上皮に散在するグルカゴン様ペプチドを産生するL細胞が免疫染色された。この結果は、グルカゴン前駆体を発現する内分泌細胞が特異的にaFGFを産生することを示した(論文5)。 血管増生および血管透過性上昇をおこすことで知られる血管内皮増殖因子(VEGF)のラット組織における発現と局在を調べた。ラットの顎下腺は正常ではVEGFをわずかしか発現しないが、動物にイソプロテレノールを投与して顎下腺の増殖刺激を行うと、腺房細胞での一過性の著しいVEGF発現の増加がおこった。この結果は、顎下腺腺房細胞の増殖機構とVEGF産生との間に何らかの関係があることを示した(論文作成中)。
|