研究課題/領域番号 |
06670022
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
片岡 勝子 広島大学, 医学部, 教授 (30034002)
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研究分担者 |
河野 恵理 広島大学, 医学部, 助手 (70230141)
洲崎 悦子 広島大学, 医学部, 助手 (10274052)
山本 正夫 広島大学, 医学部, 講師 (00109399)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 胃腸 / 膵 / 細胞分化 / ペプシノーゲン / ギャップ結合 / 壁細胞 / 細胞間結合 / アミラーゼ / 胃 / 主細胞 / 副細胞 / 免疫組織化学 / レクチン組織化学 / ラジオオートグラフィー / 消化器系 / 組織形成 / 組織細胞化学 / 粘液 |
研究概要 |
1.胎生14日のラット膵臓(外分泌部は未分化)を血清や成長因子を含まないdefined mediumで培養すると、外分泌部は生体内と同じ経過で分化し、ギャップ結合の発達も生体内におけるそれと同様であるが、内分泌細胞は分化しない。このことは膵外分泌細胞の分化に関与するのは、成長因子ではなくギャップ結合であることを示唆している。 2.再発性胃潰瘍患者では、潰瘍より離れた内視鏡的・光顕病理組織学的に正常な胃粘膜でも、表層粘液細胞閉鎖結合の部分的破綻が見られ、ギャップ結合の発達も悪い。また胃癌組織ではギャップ結合は見られない。このことから、胃潰瘍や胃癌の発生に細胞間結合の不全が関係することを示唆される。 3.温度感受性の培養細胞株LA90のコネクソン蛋白のmRNA量は、ギャップ結合の形成・消失時ともに変化しない。またMHD-1細胞におけるcAMP依存性のギャップ結合形成は、Tunicamycinにより促進され、Brefeldin Aにより抑制される。これらのことは、キャップ結合の形成はpost-translationalに調節されており、Golgi装置におけるglycosylationと関係があることを示唆する。しかしコネクソン自身は糖蛋白ではない。 4.膵島のperi-insular haloを電顕レベルの形態計測法、分泌蛋白の産生量、アラーゼ含有量から確認し、B細胞の分泌物の影響であることを実験的糖尿病から示唆した。 5.固有胃腺において、副細胞から主細胞が分化する際には、分泌顆粒を全て放出した後に糖蛋白産生の少ない細胞になり、最後に糖蛋白を産生しない主細胞になる。 6.固有胃腺の壁細胞は分裂により新生されてから成熟までに1週以上かかる。また、少なくとも峡部において、壁細胞はアポトーシスにより死に、多くは表層粘液細胞に包まれて粘膜表面から剥脱するが、稀には大食細胞により貧食処理される。
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