研究課題/領域番号 |
06670049
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
萩原 啓美 (萩原 啓実) 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (90189465)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 軟骨細胞 / ナトリウム利尿ペプチド / CNP / レチノイド / 分化 / 増殖 / 細胞生理 / エンドセリン / 受容体 |
研究概要 |
申請者は、軟骨細胞の代謝に及ぼす血管作動性ペプチド(ナトリウム利尿ペプチドとエンドセリン)の役割について解析した。1.C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)の役割:ナトリウム利尿ペプチドは、血管弛緩、体液量・電解質量の調節に働いている。ラット剣状突起由来の軟骨細胞には、CNPとその受容体であるB型ナトリウム利尿ペプチド受容体が発現しており、オートクリン・パラクリンに働いて細胞内cGMPレベルを上昇させて細胞の増殖を抑制していた。また、軟骨組織と培養系では発現しているナトリウム利尿ペプチド受容体のサブタイプが異なり、サブタイプスイッチングの現象も観察された。その作用機序については現在不明である。この系は、軟骨細胞の継代培養に伴う脱分化にも関係することが示唆された。以上の結果から、CNPとNPR-Bのシステムが軟骨細胞の代謝に深く関与していることが示唆された。2.エンドセリンの役割:エンドセリンは、血管内皮細胞が産生する強力な血管収縮作用を有するペプチドである。ラット気管軟骨、剣状軟骨、及びラット胎児の成長軟骨を試料として、^<125>I-標識エンドセリンとサブタイプ(A型とB型)特異的なリガンドを用いたオートラジオグラフィーの結果から、エンドセリンA型受容体が軟骨細胞へ分化する能力を持つ細胞から成る軟骨膜に高レベルで発現していることが確認された。その生理的役割としては、DNA合成が促進されたことより、軟骨細胞の増殖・分化に関与している可能性が示唆された。
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