研究課題/領域番号 |
06670050
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
藁科 彬 新潟大学, 医学部, 助教授 (50064580)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 副腎髄質細胞 / カルシウムストア / ムスカリン / ブラジキニン / ヒスタミン / カテコルアミン / thapsigargin / ryanodine / カテコルアミン分泌 / 「刺激-分泌」連関 / レセプター刺激 / 細胞内カルシウムストア / マンガン消光法 / サプシガルギン / リアノジン |
研究概要 |
ラット副腎髄質細胞を、ムスカリン、ブラジキニン、ヒスタミンなどにより刺激した場合に生ずる、細胞内遊離Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]i)変化とカテコルアミン分泌応答の解析により以下の点を明らかにした。 1)これらレセプターの連続刺激による[Ca^<2+>]iの変化は、初期のピークを形成する一過性上昇と、これに続く持続的上昇とを示した。初期相には、細胞内Ca^<2+>ストアからのCa^<2+>遊離による寄与が含まれ、持続相は細胞外からのCa^<2+>流入により成立することが示された。 2)ストアからのCa^<2+>遊離は、thapsigargin,ryanodineのいずれによっても抑制され、ラット副腎髄質細胞のCa^<2+>ストアには、イノシトール3燐酸とカフェインにより活性化されるCa^<2+>遊離チャネルが共存することが示唆された。 3)レセプター刺激による分泌応答も、[Ca^<2+>]iのそれに似て、二相性を示すが、thapsigarginまたはryanodineによりCa^<2+>ストアを完全に枯渇した後も、正常Ca^<2+>濃度を持つ外液中では、分泌応答にほとんど影響は見られなかった。一方、外液Ca^<2+>濃度を数十μMに減少させても、ムスカリン刺激による一過性分泌成分は正常の場合の59%が維持されたが、上記薬剤でCa^<2+>ストアを枯渇させた後ではこれが23%に減少し、外液Ca^<2+>の流入が少ないときには、ストアからのCa^<2+>遊離が分泌を有効に増援することが示された。 4)外液pHを7.0以下に減少させると、上記レセプター刺激と多くの面で類似の特性を持つ二相分泌応答が誘発されることを発見した。しかしこの低pH刺激においてはストアからのCa^<2+>遊離は生じない。 5)レセプター刺激,低pH刺激の結果を総合すると、正常外液中では分泌の初期および持続の両相とも外液からのCa^<2+>流入に全面的に依存することが明らかとなった。
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